問題のマンションは竣工したばかりで、未だ販売中の住戸も多い。事件当時、夜中の11時頃に救急車やパトカーもサイレンを鳴らして到着するなどの騒ぎになっており、多くのマンション住民や近隣住民の知るところとなった。また、事件後しばらくは現場に飛び散った血痕やタイルの破片が残っており、目にした住民も多い。
デベロッパーや管理会社は事件を公表していないが、人の口に戸は立てられない。インターネットの検索エンジンでマンション名を入力すると「飛び降り」などの不吉なキーワードがサジェストされるほど拡散した。購入を見合わせた検討者も存在する。
ある近隣住民は「龍神の祟りではないか」と語る。このマンションは人工地盤の上に築かれている。周辺住民からすればマンションの敷地自体が巨大な壁になる。これは集中豪雨時などに雨水を堰き止め、周辺被害に洪水被害をもたらすとして、周辺住民から反対運動も起きている。
一方で水の通り道を堰き止めるために龍神の怒りも買ったのではないかと前述の住民は説明する。この土地では過去にも龍神の怒りが伝えられている。マンション建設地の近くには1960年代まで池があったが、宅地拡大などを理由に埋め立てられた。ところが、埋め立て後に火災などの災害が相次いだ。その後、地元の古老の夢枕に龍神が現れ、「小さな祠に祀ってほしい」と告げたため、龍神を祀る祠を建てたという。
加えてマンションの建設工事着工と前後して、デベロッパーの創業者一族が59歳で急死した。創業者一族は宿泊先のホテルの浴槽で死亡しているところを発見された。浴槽という水に縁のある場所で死亡していたことから、これも龍神の祟りではないかと住民は分析する。マンションを検討する際は祟りの有無も調査した方が良さそうである。
(林田力)