2016年10月27日の『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)で放送された、旬の芸能人同士によるゲーム対決にてそれは起こった。番組では鈴木と藤田ニコルが、高い場所に設置された丸太に跨り、棒で叩き合って最初に落下した方が負けというゲームを実施。その丸太の下にはドロドロの白いクリームが床に広がっており、落下した者はクリームまみれになってしまうというゲームだった。そして鈴木はその際、敗者となったのだが、背中から落ちたためクリームが顔にかかることなくゲームは終了。
すると敵チームにいたタレントのりゅうちぇるが「ちょっと顔が綺麗すぎない? もっと顔から最初に行くよね〜」と、バラエティ番組において顔を汚さない鈴木に対する容赦ないツッコミを炸裂させた。これを聞いた鈴木は表情を凍りつかせると、次の瞬間、自身の顔面を床のクリームに叩きつけたのである。そして1度ならず、何度も何度も顔を床にぶつけ、クリームで表情が一切確認できないほどの状態となった。この突発的な行動を見た共演者からは「怖い怖い怖い」という声が飛び交い、おぎやはぎの矢作兼も「わかったから!」と暴走を止める事態に発展。だが鈴木はりゅうちぇるに向かって「これでいいですか!?」と大声で何度も連呼し、再び自分の頭を全力で床に叩きつけながら「凄いムカついた今の!」「今のスゲェムカついた!」と繰り返し声を荒げたのだった。そして、とんねるずの木梨憲武から「そういう戦いじゃないから」となだめられると最終的に鈴木は「ごめんなさい」と謝罪し、この騒動は鎮静化したのである。
この鈴木のマジギレ騒動は業界内を一気に駆け巡り、スタッフだけでなく、別番組で共演した嵐・松本潤までもが「あれガチでキレてたの?」「奈々ちゃんあんなにキレるんだ」と鈴木に聞きに来るほどだったという。
そんななか、2016年12月26日、キングコング・西野亮廣がMCを務める特別番組「豪華芸能人のプライベート24時間生配信」(SHOWROOM)に出演した鈴木は、騒動の真相を語った。MCの西野も、この件を耳にしていたため、「キレたというプロレスなのか、マジでキレたのかどっちなの?」と質問をぶつけたのである。すると鈴木は「プロレス。バラエティでそんなガチでキレることはない」と激怒したことを否定。しかし西野から「キレて、途中から軌道修正してプロレスの方へ持って行ったのは事実だと思うよ。カチンとはきたんでしょ?」とさらに追及すると、鈴木は「あ、でもね、りゅうちぇるにカチ〜ンとはきました。そんなガチではないけどスイッチが入った瞬間はある。結構言われてショックだったもん」と語り、「私もその時、うまくいかなかったなと思ったんですよ。反省したの、その時に。だからこそ言われてカチ〜ンときた!」と確実に怒りに火が着いた瞬間があったと告白。彼女はバラエティにおいて、いつも全力で取り組んできたからこそ、顔にクリームがつかなかったというミスは、自分自身が痛いほどわかっていたのだ。そして改めて当時の状況を振り返った鈴木は「待って。私、ガチだったかもしれない!(笑)」と、すべてが感情に任せた怒りではなかったものの、マジギレした部分があったことを認めた。
鈴木といえば、2016年10月8日放送の『オールスター感謝祭2016』(TBS系)にて、ローションまみれの階段を駆け上がるゲーム企画「一攫千金!ぬるぬるトレジャーハンター」に挑戦した際、何度も大開脚で落下する様子が大きなインパクトを残し、ネットでは「感謝祭の歴史に名を刻んだ」とまで絶賛された。そのため、りゅうちぇるの指摘に声を荒げたのも、そういったバラエティへの全力かつ真剣な思いから、起きたことだったのかもしれない。
そんな鈴木だけに、モデルという枠を飛び越えたバラエティでの強烈な生き様を、2017年もまた視聴者は目の当たりにすることとなりそうだ。
(柴田慕伊)