資質は生まれ持った才能だったようだ。事情通の芸能ジャーナリストが教えてくれる。
「お笑いの文化が発達している関西で、村上さんは中学生時代から明るいひょうきん者。高校進学の時には、真剣に大阪NSC(吉本興業が運営するタレント養成学校)に行こうと思っていたほどです。でも、V6の人気が爆発したころ、友だちから『むっちゃんも(ジャニーズに)イケるんちゃう?』とそそのかされて履歴書を送ると、合格してしまいました」
天賦の才を磨いたのは、あまたの吉本芸人が脇を固める関西のローカル番組の数々。21歳でレギュラーメンバーに加わった、女性お笑いコンビ・ハイヒールのモモコMCの「モモコのOH!ソレ!み〜よ!」(関西テレビ)が分岐点だった。
あまたの関西ジャニーズJr.が出演してきた同番組に、村上はジャニーズ史上最長となる9年半にわたって出続けた。芸人さながらの身のこなし、語彙力や対話力を身につけたのは、“吉本の女帝”ことモモコや、並み居る関西芸人たちに揉まれた証。この経験が、こんにちの村上を形成した。
当時から今なお、プライベートの飲み仲間に、おデブタレントの内山信二がいる。村上は内山に酔うと、「おもろなりたいんや〜」と本音を漏らし、「(明石家)さんまさんになりたい」、「(島田)紳助さんになりたい」と続けたという。
20代のころすでに、番組の看板MCになりたいこと口にしていた。30代になってその夢は叶い、バラエティ番組で、さんまやダウンタウンと互角に張り合えるまでに成長。ビートたけしとは、「FNS27時間テレビ」(フジテレビ系)で3年連続タッグを組み、今年も11月2日から3日にかけてオンエア予定。総合司会のたけしをサポートする「キャプテン」の任を仰せつかっている。
関ジャニは、9月3日の東京ドーム公演において、今年の5大ドームツアー「十五祭」が終了。翌4日、故・ジャニー喜多川社長のお別れ会が同所で開催され、ジャニーさんの“子ども”たちは本当の意味で子離れする時がやってきた。
昨年、関ジャニは、歌唱の肝であった渋谷すばるが脱退するという試練を乗り越え、今度は錦戸亮が9月末に脱退、ジャニーズ事務所退所を発表した。年末に向けて、“村上五輪”に匹敵する明るいニュースを望みたいところだ。
(伊藤由華)