既に発表が行われていたファン投票・選手間投票による30人に加わる形で、今年のオールスターに出場を果たすこととなった監督推薦選手たち。セ・パ両リーグで26人(各リーグ13人ずつ)が選ばれたのだが、その中には阪神に所属するランディ・メッセンジャーの名前も含まれていた。
“ルーキーイヤー”となった2010年から数えて、今年が9年目のシーズンとなるメッセンジャー。阪神ファンのみならず、プロ野球ファンにはすっかりお馴染みであろうこの右腕だが、本人の願いとは裏腹にこれまでオールスターへ選出されたことはなかった。
5月22日付の配信記事でも取り上げているのだが、今年は優良助っ人の初出場に向けて有志が“選挙活動”を展開してもいた。しかし、その熱意も実らず、6月25日発表のファン投票結果、さらには、28日発表の選手間投票結果でも、メッセンジャーにお呼びはかからなかった。
このような逆風が吹く中、ようやく届いた今回の吉報。これを逃せば、他の不選出選手と共にプラスワン投票(投票期間は7月3日から8日)で最後の1枠を争わなければいかなかっただけに、その喜びと安堵は何物にも代えがたいものとなっているだろう。
今回のめでたい一報を受けて、ネット上にも「ほんとによかった!おめでとう!」、「ようやく思いが報われたな」、「これまでを考えると泣きそう」といった喜びの声が数多く寄せられている。当人だけでなく、ファンにとっても待ちわびた出来事であったようだ。
今シーズンもここまで14試合に登板し9勝4敗・防御率2.45・83奪三振を記録するなど、虎のエースとしてチームを牽引しているメッセンジャー。コンディション面には十分気を配った上で、長年待ち望んだ夢の舞台を存分に楽しんでもらいたいものだ。
文 / 柴田雅人