先月、インターネット上に架空会社の求人募集を掲載し、100人ほどの応募者から履歴書を入手。身分証などの偽造を請け負うサイトにこれらの不正入手した履歴書の情報を送り、偽造免許証を作成して、銀行口座を開設し、クレジットカードなどを作るなどして、1200万円ほどを騙し取った男ら3人が、北海道警察により逮捕されている。
また、愛知県警が逮捕した詐欺グループは、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に、携帯電話を新規に契約してくれるアルバイトの募集を掲載して、半年間に携帯電話300台を契約していた。この名義貸しにより報酬を受け取っていた若者は50人以上いたというから、驚くほかはない。当然ながら、こうした不正入手の携帯電話が振り込め詐欺などの犯罪に悪用された場合、名義貸しをした本人にも携帯電話不正利用防止法などの違法行為が問われる可能性も充分にある。
今後も、求人募集の名のもとに、様々なサギ事件が起こる恐れがある。自分の個人情報が不正利用されたり、知らぬ間に犯罪行為に加担することがないように、充分に気をつけなければならない。
(「悪徳商法記者」多田文明)