日本の夏は高温多湿であるため、カラッとした乾いた暑さとは異なる。そのため、日本を訪れる外国人観光客も「自分の国より暑い」と感じる人も多く、中には熱中症になってしまう例もあるという。
これまで日本の歴代最高気温は、1933年7月25日に山形県山形市で記録された40.8度が最高であった。涼しいイメージの東北地方で高い気温が観測されたのは、山の斜面から暖かい空気が移動するフェーン現象によるものだ。しかし、2007年8月16日に岐阜県多治見市と埼玉県熊谷市で40.9度が記録され最高記録を更新。2013年8月12日には高知四万十市の江川崎で41.0度が記録されていた。長らく破られていなかった最高気温記録が次々と更新されるのには、独特の事情もあるようだ。
温度計の設置場所は熱源と接していない地面上1.5メートルと定められている。ただし、現代の都市部の地面は大部分がアスファルトに埋め尽くされているため、周辺の環境の影響を受けやすい。アスファルトがそばにある場合は、植物を植えるなどの対策も取られているが、それでもまったく影響なしというわけにはいかないだろう。
さらに、気温は風が吹くことによって低くなる。都市部では高層ビルの影響で風が吹かず気温が上昇する背景もある。実際に汐留地区に高層ビルが建ったため、海風が入らなくなり内陸部の気温が上昇していると見る声もある。都市部はこれからもどんどん暑くなって行くのかもしれない。