ーーシーズン1、“1 1/2”を経て、いよいよシーズン2の配信が始まりました。今回お話が来た時はどう思いましたか?
くっきー:身内では「評判がいい」って噂だったんですよ。だから(話が)来た時は「はいはいはい。でさぁなぁ(ですよね)」という感じで。
ロッシー:単純に嬉しかったですね。2の前提の“1 1/2”があったのに「次ないんかい!」ってなるよりはスッキリしたというか。
くっきー:毎回担当している社員に会うたびに「2、あんの?」って聞いてたんすよ。「ほぼ確(ほぼ確定)ですね」とか「あと判子つくだけ」とか言うてて「いつやねん」って焦らされていて、ようやく来た感じです。
ーー収録した手応えはいかがでしたか?
くっきー:バッチリやないっすか。チリバツです。ぶっ飛びバラエティー番組を作れたと思います。1が100点やとするならば、2は150点くらいあるんじゃないですかね。
ロッシー:良かったと思いますよ。あとは天候が見どころです。
ーー2の♯1を観させていただきましたが、いきなり雨が降っていましたもんね。
くっきー:でも、雨降った方が怒られた時に逃げやすいし隠れやすいんですよ。怒る側も傘を持って追っかけられないでしょ?
ーー(笑)。10年前ほどに放送されていた『野爆テレビ』(ヨシモトファンダンゴTV)があって、『ワールド〜』はその進化版のような形になっていますよね。
くっきー:『野爆テレビ』に関しては思いついたことをバンバン発言したり行動したりしてた番組やったんすよ。でも今はお笑いの仕組みがほんのり分かってきて、“振り”を作れるようになりましたね。
ーー観る人にも伝わりやすくなったというか。
くっきー:そうですね。ガキの頃やとフックとアッパーを打つしかなかったのが、ジャブでちらつかせながらストレートも入れられるようになったというか。
ーー同番組にはゲストもいます。彩川ひなのさんら、打たれ強い人も出てきましたし、女性タレントやアイドルの活躍が目覚ましいですよね。特にすごいと思った人はいますか?
くっきー:2にも出演する矢口(真里)と野呂(佳代)じゃないですか。あそこは完全なるピラミッドのてっぺんですね。その外にひなちゃんがおる。あれは別モンです。「私はどっぷりバラエティーでいいんです」って子は来ていただいて大いに結構なんですけど、将来を見据えて「女優になりたいんです」って子は(出演を)やめた方がいいと思いますけどね(笑)。でも、『ワールド〜』に出たことによって、あの子らが「よう頑張った」って応援されるようになったんで、それは良かったなと。たまにバッと叩かれるのって、ひなちゃんくらいちゃいます(笑)?
ロッシー:(番組に出演してる若いアイドルは)そもそもそういうキャラクターやったんですよね。それでこの番組にカチッとはまったから、世間の人もびっくりしたんでしょうね。
ーー大物ゲストで言うと、1では中尾彬さんも来てくださいましたよね。他に来てほしいゲストはいますか?
くっきー:レベル高めで言うたら政治家の人ですね。石破茂さんとロケしたいです。「おい石破!」つって(笑)。
ーー1も“1 1/2”もAmazonの評価が非常に高いのですが(10月15日現在、両番組ともレビューが平均4.5)、評判は気にされますか?
くっきー:気にします。ええことしか書いてないし、けなしているの見たことないので、まぁ正解なんかなと。一部ではあるけど、こういうバラエティーを求めている人がおるんなら良かったです。
ーー個人的にシーズン1の♯7、8『真夏をエンジョイ!千鳥とバーベキュー!!』が面白かったです。あれは本当にキャンプ場へ行くつもりだったのですか?
くっきー:リアルに会場押さえてたんですよ。勝手に僕がノリでぐるぐる回るもんやから、スタッフが途中で「行けへんのんちゃうん?」ってなって「(会場を)バラせ」って。ほんまその場の思いつきです。
ロッシー:「そういうパターンに入りはった」と思いましたね。シーズン2にも千鳥が出ているんですけど「どうなったかは観てください」って感じです。
ーーツッコミの芸人さんと一緒にロケVTRを観るスタイルですが、内心どう思ってらっしゃるのですか?
くっきー:ロケやっている時って別人モードに入ってんすよ。だからVTRを一緒に観ている時は、どちらかというと「マジいかれたヤツおるな」って客観的に観ています。
ロッシー:ワーワー言うて楽しんでくれてはるのは嬉しいですけどね。一応クイズ形式になっているので「ここ問題になってるわ。どう答えるんやろ?」って思っています。
ーー1では番組後半にミニドラマ『ソドム団長とゴモラ人間』がありましたが、2もあるのですか?
くっきー:ありますよ。フット(ボールアワー)の後藤の奥さんが『ワールド〜』好きでキャッキャッ笑って観ているんですけど『ソドム〜』になった瞬間「気持ち悪い」言うて消すんですってウフフ。そういうの聞いたんで、もっと分かりやすい設定にした痛快ムービーです。あと泣ける(笑)。
ーー現在ご活躍されているお二人ですが、世の中とリンクしない時期もあったと思います。分かってもらえない時期のモチベーションは何だったのですか?
くっきー:身内が「面白い」って言うてくれたからですね。客笑わずとも身内が喜ぶみたいな。
ーーお仕事がたくさんある現状についてはどう思っていますか?
くっきー:明日の仕事が何かも知らないような状態なんすよ。未来を見ていないというか目の前のものを退治しているだけなんで。バチバチ売れたなって感じはしないですけどね。
ーー今後やりたいことはありますか?
くっきー:リアルに言えば、ゴールデン番組とかで裏回しして、5年後くらいにMCやっていればええなと(笑)。
ロッシー:『ワールド〜』がずっと続いたら最高ですね。もっと偏ったやつをやってもいいでしょうし、まだまだ楽しめそうなことがたくさんありそうです。
ーー最後にシーズン2のみどころを教えてください。
ロッシー:デヴィ夫人がゲストで1日一緒にいたんですけど、最終的に相方にすごいことを言うて終わるのでお見逃しなく。そんなこと言う人、会ったことなかったので(笑)。
くっきー:圧倒的に嫌われていたんで(笑)。車で道を走っていて右曲がらなアカンところで全然行けるのにわざと止まったりしたんすよ。それで「あんた行きなさいよ」って背中めっちゃパンチしてきて「マジでキレてるな」と思って(笑)。最終的に懐に入っていい関係になったんですけど、なかなか怖かったですよ。「これマジでキレてんのか? ここは芝居なんか?」っていう感じを観てほしいですね。
(インタビュー終わり)
『野性爆弾のザ・ワールド チャネリング シーズン2』は、10月19日に全話が一挙に配信開始となった。コアなバラエティーを求めている人は、ぜひ一話残らず観てほしい。
(取材・文:浜瀬将樹)