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ハッシーの中央競馬新馬セレクション(2010年産総括)

 先週の新馬戦で2010年産の新馬戦は終了となった。ラストウィークの新馬戦でピックアップした2頭。阪神デビューの注目馬・レッドセイリングは、まずまずのスタート切ると、スーッと先頭に立ちマイペースの逃げ。鞍上との息もぴったりで、1000m通過が1.04.0と楽なペース。ラップタイムが3ハロン目から13.5-13.0-13.3-13.0-12.7-12.8-13.0-13.0とほぼ一定で、持っている力通りに決まるレース展開。3、4コーナーでは後続に早めに来られるが、マイペースを崩さず直線に入ると力強く伸び、ゴール手前50mから流す余裕を見せ1着。ラップタイムからもわかるように、今回はスピードの持続力勝負となり、この馬の力が発揮しやすい展開だった。それでも絶対能力がメンバーの中では抜けていた印象で、上のクラスでも即通用するだろう。

 2010年産最後の新馬戦となった3月17日(日)中山第4Rの注目馬・コナピーベリーは、もさっとしたスタートになってしまった上に、隣から寄られポジションを悪くしてしまう厳しい展開。道中は後方13番手からの競馬。残り1000m付近から仕掛け始めマクって行く。直線入り口では3番手まで押し上げ、直線を向くと先頭に並ぶ勢いで伸び、アタマ差まで詰め寄るが届かず2着。スタートでのロスや、勝ち馬は終始スムーズな競馬をしたことを考えると、負けて強しの内容。素質は高くすぐに勝ち上がるだろう。

 さて、昨年6月2日から始まった2010年産の新馬戦。これまで述べ80頭(内1頭は未出走)をピックアップしてきた当コラム。勝ち上がりは34頭、内OP馬は12頭。勝ち上がり率は4割3分と、野球なら超一流打者であるが、この数字が高いか低いかは読者皆さんの判断に委ねます。3着以内の複勝圏内に入った頭数は、2着、3着共に11頭。複勝率は7割0分8厘と高アベレージとなった。未勝利戦はまだ続くので、勝ち上がり率が上がることを期待したい。勝ち上がり馬の中でクラシックへ出走しそうな馬は、牡馬ではラジオNIKKEI杯2歳S(GIII)を勝ったエピファネイアや、若葉Sで2着に入り皐月賞の優先出走権を手にしたクラウンレガーロ、萩Sを勝ったインパラトール、きさらぎ賞(GIII)で2着に入ったマズルファイヤー、コスモス賞を制し札幌2歳Sで2着に入ったラウンドワールドがいる。牝馬路線は現在のところレッドオーヴァルのみではあるが、上位人気が見込まれる逸材。1戦1勝馬もいるので、ダービーやオークスでは出走馬が増えてくると思われ、今後も注目していただきたい。

 なお、2011年産の新馬戦が始まるまでの間、次週から特別編としてクラシックについて触れていきたいと思う。

<プロフィール>
ハッシー
山梨県出身。北海道・浦河にある生産牧場での牧童経験を活かし、馬の適性を見極める。特技は寝わら上げ。本サイト毎週火曜日掲載の「ハッシーの地方競馬セレクション」も担当している。

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