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インターネット掲示板2ちゃんねるの功罪

 現在、ネット利用者のほとんどが「2ちゃんねる」の名前を知っている。犯罪予告で大量の逮捕者を出し、ニュースになることもある巨大掲示板である。そもそも2ちゃんねるとは当初、どんな掲示板だったのだろう。

 2ちゃんねるとは1999年5月30日に、代表であるひろゆき氏が開いた掲示板である。一般的に有名になったのが、2000年5月に起きた西鉄バスジャック事件だ。この事件の犯人である当時17歳の少年が、2ちゃんねるで中傷されたことが原因で、事件を起こしたと言われている。
 当時の2ちゃんねるには、様々な業種の人々が出入りをして裏情報や、有名人ネタなどを提供していた。2ちゃんねるの最盛期は、「電車男」という人気ドラマの放映時の頃であろう。内容は皆さんもご存知だと思うが、2ちゃんねるが時代の寵児になった時代もあったのである。
 しかし、同時に、2ちゃんねるは表裏二つの顔を併せ持っていた。一つは情報源としての顔。そしてもう一つの顔が、誹謗中傷掲示板としての顔である。匿名掲示板であるのを良いことに、時に2ちゃんねる上では、個人の住所や実名が載せられた。そして、実名を挙げての誹謗中傷が行われるようになった。

 中傷された者が該当箇所の削除依頼を求めても、2ちゃんねる管理側は難癖をつけて無視をする場合が多い。時にその中傷スレッドが集客力のあるスレッドだと判断されると、まずは削除しない。その結果、削除依頼をしても削除しない2ちゃんねるを、名誉毀損で訴える民事裁判が激増したのである。
 現在まで判っているだけでも50件近い敗訴と、その賠償金総額は2006年12月時点で、4000万とも5000万円とも言われている。賠償金を支払わない制裁金を加えると、その額は数億にも上ると言われているが、ひろゆき氏は賠償金を支払う意思がない。氏曰く「死刑にでもならない限りは支払うつもりがない」とのことらしい。

 さて、現在では2ちゃんねるに代わるMixiやTwitterと言ったソーシャルメディアサイトが、ネット住民の主導権を握っている。2ちゃんねるが時代の寵児と持てはやされた時代は終わった。これからが2ちゃんねるにとって、生き残りを掛けた時代になりそうだ。

(藤原真 山口敏太郎事務所)

参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou

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