太田は芸人になる前は、映画監督志望だったのはよく知られている。相方の田中裕二とは日本大学芸術学部の演劇学科で知り合うが、第一志望は映画学科だった。そんな太田には監督作と主演作が存在する。
「1991年公開のオムニバス映画『バカヤロー!4 YOU! お前のことだよ』の第1話『泊ったら最後』で監督を務めました。山奥のペンションで繰り広げるドタバタを描いたコメディ映画で、相方の田中裕二や、光代夫人も出演しました。念願の監督デビューであったものの、セットのレイアウトが思ったようなものでなくてもダメ出しできず、太田本人としては『二度とやりたくない』大変な思いをしたようですね」(芸能ライター)
映画好きを公言しながらも、太田の映画仕事は驚くほど少ない。それは一度の監督経験がトラウマとなっているのだろうか。一方、1993年公開の篠原哲雄監督『草の上の仕事』では主演を果たしている。
「映画は、山奥で草刈りをする青年とアルバイトの話です。太田はやる気のないアルバイト役を演じています。彼は高校時代の3年間、友人が一人もいなかったのは有名な話ですが、そうした暗い太田少年の姿を彷彿とさせますね。さらに、このころの爆笑問題は、事務所の独立騒動をめぐって、まったく仕事がなかった時代です。テレビ以外の場所に活躍の場を求めていたのでしょう」(前出・同)
27年ぶりの監督作で太田がどういった作品を作り上げるのか。その力量に期待したい。