新日本プロレス年間最大のビッグマッチ『レッスルキングダム14』(4、5日、東京ドーム)で、4日はオカダ・カズチカのIWGPヘビー級タイトルマッチに敗れ、5日は無冠となったジェイ・ホワイトに負けてドーム2連敗を喫した飯伏幸太。「プロレスを盛り上げるため、もっと広げるために必要」と話していたIWGP2大王座の戴冠を逃すも、4日の試合後には既に「切り替え」られたという。
オカダとの試合後はノーコメントだった飯伏に、改めて40分近くに渡った激戦について振り返ってもらった。「負けちゃったんですけど、これ多分、プロレス2004年にデビューしたんですけど、だから16年?3本に入るくらい気持ちいい試合でした。負けたけど、なんですかね、プロレスを正直伝えられたのかなと。きのう(4日)の試合に関しては。でもきのう勝っていれば違う景色が見せられたかなと」
加えて「僕がプロレス見てた頃、東京ドームって、年に1回の、プロレス界全体の、僕の中では全世界で一番すごい大会だと思ってるので、そこを大爆発させられたというのは満足していますけど、まだ諦めない。まだ止まれないです。まだまだ全然諦めてない。先はまだまだありますから」と語るなど、プロレス人生においても大きな試合だったと明らかにしつつ前を向いた。
6日の大田区総合体育館大会では、バレットクラブに勧誘してきたチェーズ・オーエンズを、棚橋弘至との連携で破り、連敗をストップさせた。試合後、オーエンズはシングルマッチを迫り、棚橋からはタッグ王座への挑戦ラブコールを送られている。IWGPタッグチャンピオンチームのジュース・ロビンソン&デビッド・フィンレーも同じ新日本本隊の仲間ながら、棚橋&飯伏を挑戦者に逆指名した。
「初めての2日間のドームで、まず初めてのメインイベントを飾れたこと。これは確実に収穫、自分のプラスです。この2日間のドームでシングルマッチで連戦できたことも自分の人生にとってもプラスかと思います。2冠っていうものは、もちろんどちらのベルトも僕は欲しい。それは多分全レスラー当たり前だと思ってる。それは当たり前の前提として、違う方向でもプロレスを盛り上げていきたい。その作戦も自分なりにもあるんで」
プロレスを盛り上げる方法は「ひとつじゃない」とも話す飯伏。2020年は連敗スタートとなったが、昨年の『G1クライマックス』を制したときよりもさらに精神的に強くなっているのは事実だ。飯伏の巻き返しは次期シリーズから始まる。
(どら増田)