王座陥落にもフェロモンボディからニヒルな香りは消えていなかった。むしろ、半径数メートル以内に立ち入れば男性ならビンビンに、女性なら妊娠してしまうぐらいのオーラを漂わせていた。
棚橋は2月17日に行われる東京・両国国技館大会でTNAのAJスタイルズとの対戦が決定。2006年1月にTNAにスポット参戦したときに敗れた因縁の相手に、この日の会見では「不本意な負けだったんで必ずや借りを返す」とリベンジを誓った。
ただの報復マッチではない。AJ狩りの先には新たなビジョンを見据えている。「3代目、3代目って言っているけど、向こうのベルトにも興味を示してあげなきゃ。AJ倒したらTNAのベルトを狙いますよ」。AJの首をかっ切ってTNA世界ヘビー級王座に挑戦するプランを練っている。
早くも新たなベルト奪取に動き出そうとしている棚橋。だが、実はその裏には4日の東京ドーム大会でライバル中邑真輔に敗れて無念の王座陥落した結果が尾を引いているようだ。「ベルトは彼女と一緒」という持論から棚橋は「今年はいろんなベルトを抱き寄せたいですね。IWGPという彼女を失ったからってメゲてちゃしょうがない。ガンガン次に行かなきゃ」。
相変わらずどん欲なフェロモン王子だが、野望はベルト収集だけではないようで「今年の目標はあらゆるベルトを手に入れる。モテるパーフェクトボディーを手に入れる。ファンになってくれる美女を手に入れるの3つ。まぁ美女に関しては九州地方の方でいきたいですね」とほくそ笑む。九州に何があるかは不明だが、そのギラついたまなざしは2008年も何かサプライズを起こしかねない怪しい雰囲気たっぷりだ。
また、この日は契約更改でもアグレッシブな姿勢。契約保留したことを明かした上で「棚橋弘至を手に入れるということは未来を手に入れることです」と、クサ〜イ言い回しで存在価値をアピールした。
TNAベルト奪取の試金石としてAJ撃破を目論む棚橋。王座を退いてもなお危険な香りがプンプンするフェロモンボディーに今年も要注目だ。