キングコングがあの手この手で“ユスリ”だ。
「ファ○クッ!」。契約更改を終えた真壁は雄たけびを上げていた。もちろん契約に満足しているのではない。報道陣を見るや「契約? そんなもんもちろん保留だ、バカヤロー。オレさまは新日本のトップだぞ」と、八つ当たり気味に保留したことを明らかにした。
真壁によれば「カネのケタが違うだろってことよ」とのこと。ガッポリ儲けるはずが、思いのほか提示額が低かったことで「そんなんなら次は暴れちゃうよ」と腹をくくったようで「よし、今度はチェーン持っていってアイツらに分からせてやる」と次回はチェーン持参でテーブルにつくという。
契約にはまったく必要のないチェーンを持参して交渉するとなれば前代未聞。もはや暴挙ともいえるが、真壁は「そんなんなら、もうカードが決まっちゃってるIWGPタッグだって分かんないよ」「こんなんだったら両国でタッグ獲って絶対ベルトを売りさばく。質屋かヤフオクだ」などと思いつくままにうそぶいた。
キングコングはただ虚勢を張っているわけではない。実はすでにこの日は会議室で大暴れ。真壁によれば、同社の菅林直樹社長をどう喝し、帰り際にツバを吐きかけるなどやりたい放題。さらには「会社の金庫見せろ」「菅林、財布出せ!そこでジャンプしろ。小銭持ってねーのか」などとカツアゲまがいの暴挙を繰り返したという。
次回の交渉は未定。「次もハンコなんかいらねーだろ。チェーンでぶん殴って血判を押させるからよ」。キングコングの決意は固いが、そこまでして脅した割には「きょうはハンコなんか持って来てねぇよ」と、初めからさらさらサインする気はなかったようだ。
矢野通と組み、王者ジャイアント・バーナード&トラヴィス・トムコ組に挑戦する2・17両国大会でIWGPヘビー級王者タッグ選手権を前に、不気味な強硬策をほのめかした真壁。次回交渉でチェーンが持ち込まれれば、菅林社長に身の危険が降りかかるかもしれない。