第10位として呼ばれた須田は、満面の笑顔で、「みなさんだけ、濡らせません」とステージの前方にかけより、すべてのメンバー最長となる6分以上のスピーチを披露。最終的には司会の徳光和夫に「はい、おめでとうございました」と強制終了させられた。延々と話つづける須田に対してネット上でも、「あいつは、いったいなんなんだ」と話題に。須田の若干、ウザいというキャラクターはファンの間では馴染のあるものであるが、初見の層には、悪目立ちとして衝撃を与えたようだ。
ちなみに、本人は、このスピーチについて、「自覚のないウザさ」と語っている。そして、この話題をAKB48の冠番組で振られた須田は、「徳光さんにスピーチをぶった切られた人っていないんですよ。なので、私、オンリーワンなんですよ」と再び、若干、うざいコメント。番組MCである有吉弘行にも、「うん、いいですね。さあ、まいりましょう」と流された。
そんな須田は3期生としてSKE48に加入。当初はさほどよいポジションでは決してなかったが、最近では、加入前にバレエのコンクールでも活躍していた経験をいかし、軟体アイドルとして、単独でメディア露出をする機会もあった。
須田の人気を押し上げたのは握手会である。とにかく常に全力投球である須田は、来てくれるファンのことをメモしたノートを作成。握手会が長時間におよんでも、最後まで笑顔が絶えない。そんな彼女は、“アイドル界の鉄人”とも呼ばれている。このつねに全力の姿勢は、AKB48グループのコンセプトと非常にマッチしており、ここまで順位をアップさせた要因になったことは間違いない。
須田は、“鉄人”なのか“悪目立ち”なのか、判断はそのファンの趣向によって分かれるが、彼女が今後、W松井(松井珠理奈、松井玲奈)に続き、SKE48の中核メンバーとして確固たる地位を築きあげるという見方があることも確かだ。最近では、須田と同期であり、終身名誉研究生の松村香織とともに、「だ〜す〜&つ〜ま〜」というユニットを結成。AKB48の論客として知られる宇野常寛氏は、「これまでダンスで売ってきたSKEだが、この“イロモノ”コンビが新しいSKEの象徴になるかも」と語っている。
“悪目立ち”と言われてしまった総選挙のスピーチも、須田が中心メンバーへと成長するための、有名税のようなものであったのかもしれない。