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本当にあった怖い彼氏(37) 〜彼が描いていた恐ろしい同人誌〜

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画像はイメージです。

水谷七恵(24歳・仮名 OL)

 私は大学時代、漫画イラスト研究のサークルに入ってました。入部してまもなく、内気な私に優しく話しかけてくれたのが1つ上の先輩です。彼とはアニメ系のイベントやカフェに一緒に行ったりして仲良くなり、やがて告白され、付き合うことになりました。その後、2人で過ごす時間が長くなるにつれ、私は大学から近かった彼のアパートに入り浸るようになりました。合鍵も渡されていたので、相手がバイトで不在の時も、部屋に転がり込んではDVDや漫画を読んで過ごしていたんです。

 そんなある日、部屋の漫画をある程度読み終えてしまった私は、なんとなく散らかっている部屋の奥を掃除し始めました。彼の部屋は結構散らかっていたので、整理整頓するうちに何か面白い本でも見つかったらいいなという気持ちでした。

 その時、部屋の角にダンボールがあったので開けてみると、同人誌を発見したのです。私たちのサークルでは、漫画も自作しており、同人誌即売会などで販売したこともあります。そのため、部屋にあった同人誌のタッチを見たとき、彼が描いたものだとすぐにわかりました。ですが驚いたのはその内容です。

 読んでみると、幼い顔をした女性キャラクターが拷問されるような内容でした。その描写は、女性の乳房の周りに針を刺し、他人に見せられない体にすることで支配するといった、とても恐ろしいものだったんです。もちろんこれは想像上で書かれた、ただのフィクションだとわかってはいるのですが、いつも温厚な彼が、こんなサディスティックな作品を書いていたことにショックを受けました。そして私は、その本を見たことがバレないよう、元に戻しました。

 それからというもの、彼と部屋で2人きりの際、胸のあたりを見られるたび、針で刺す漫画のシーンを思い出して、気持ち悪くなってしまうんです。彼にはそのことを伝えませんでしたが、大量に針を刺された胸の絵が頭から離れなくなり、やがて私は別れを切り出しました。すぐにサークルも辞めましたから、以降、彼とは連絡を取っていません。

(取材/構成・篠田エレナ)

写真・kevin dooley

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