「過去に付き合っていた彼は、痩せ型で腕力も全然ない人でした。ペットボトルの蓋ですら開けられないことがあり、私が代わりに開けてあげるなんてこともありましたね。それと喉が狭いからなのか、食べ物を多く飲み込めないのです。サプリメントの錠剤すらも、無理だと言ってました」
それらのことは体質的なもので、綾さんは許容していた。しかし彼と焼肉屋へ行った際、驚きの行動を見せられたという。
「彼と焼肉屋へ行った時のことです。大きなものが飲み込めないのに、お肉は大好きで、彼は通常の人よりも、かなりの時間をかけて噛み砕き、飲み込んでいました。そのあと、一番驚いたのが内臓であるホルモンの食べ方です。ホルモンって安いものだと噛み砕けないから最終的に飲み込むしかないじゃないですか。それなのに彼は、ホルモンの味と弾力は好きだからと言って、しばらく噛んだ後、途中で吐き出すんです」
すると綾さんの前のお皿には、彼氏が途中で吐き出したホルモンの残骸が積み上がっていった。その異様な光景に彼女はドン引きしたという。
「一度口に入れてグチャグチャになったホルモンの塊は、とても気持ち悪いんです。グロテスクというか…。食べ物を飲み込めないのは仕方ないですが、そういう食べ方をする人とは、一緒に食事をしたくないって思いましたね」
どうしてもそのことが頭から離れなかった綾さんは後日、恋人に別れを告げたと話した。
(取材/構成・篠田エレナ)