毎週付録として付いてくる金属パーツを順番に組み立て、全100号そろえると、16分の1サイズの「零戦」が完成する。全長約560ミリ、全幅約750ミリとかなり大きめで、総重量1.7キロと重厚感もたっぷり。太平洋戦争初期に活躍した零式艦上戦闘機二一型を詳細に再現しているという。8月25日に発売された創刊号には、零戦の象徴的なパーツであるプロペラがついていた。
同社マーケティング部の望月斉氏は「零戦は常に発売してほしいもののアンケートの上位にありました。そこで3年かけ、“デアゴスティーニ魂”で詳細を再現しました」と胸を張る。
「こだわった部分はコックピットや両翼などたくさんありますが、やはり栄12型のエンジンです。すでに一部のコアなファンからは『エンジンだけでも飾っておきたい!』との声もでています」とこっそり裏情報を教えてくれた。創刊号は実機のエンジン音を収録したDVDの特別付録つき。マニアには生唾ものだ。
もちろん楽しめるのはマニアだけではない。
「零戦には興味があるが、模型製作はやったことがない」という人のために、組み立て方が毎号写真付きで丁寧に解説される。精密ドライバーなど必要な工具もついてくるので、模型製作の経験がない人でも手軽に始めることができる。
さて「戦艦大和」「零戦」とくれば次はどんなシリーズが飛びだすのか気になるところ。しかし、「考えてはいるけど、まだヒミツ」(望月氏)とかわされてしまった。
創刊号は税込み790円、2号目以降は同1書店などでバックナンバーを購入できるという。
塗装は前期型のアメ色か、後期型の緑色か自分の好みに仕上げよう。外板を貼らなければ、内部構造のみえるスケルトンモデルが完成する。金銭的余裕のあるマニアならば、2機同時進行でつくって並べてもカッコいい。
つくり込むごとに発売日の毎週火曜日が待ち遠しくなるかも!?
◎工作の前に勉強タイム
付録が主役ともいえる雑誌だが、記事も充実している。毎号、「零戦のすべて」「零戦の戦歴」「世界の軍用機」「ステップ・バイ・ステップ(付録の組み立て方)」の4章で構成。真珠湾攻撃に始まる戦歴は写真付きで紹介され、歴史の勉強にもなる特集だ。マニアならば、記事を読み込んでから“工作タイム”に突入した方が気合が入る。戦闘機博士を目指せ!