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ロッテ買収説に進展?地元愛が強すぎて現場とスポンサーが衝突

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 衣料品通販サイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」を運営するスタートトゥデイの前澤友作社長(42)が、自身のツイッターで衝撃発言をした(7月17日)。
<【大きな願望】プロ野球球団を持ちたいです>
 これを受け、各メディアがざわついた。同社は千葉ロッテマリーンズの本拠地の命名権を取得している。「買収相手はロッテ球団か!?」と噂され、ロッテ球団の山室球団社長が慌てて否定コメントを出したのだ。記者団は「過去、売却の話をしたことは?」と続けたが、こちらも「球団経営について話したことは一切ない。交渉のテーブルに乗ることもない。(本社グループの)総意として受け取っていただいていい。絶対、売却はありえない。今後についてもない」と強く断言した。最後に山室社長は「引き続き一緒にやっていきたいパートナー」と付け加えたが、同日のロッテ球団のスタッフは試合が始まってもムッとした表情を浮かべたままだった。
「有名企業の社長にある人が、自身の発言力の大きさを知らないはずがありません。何かしらの狙いがあってのことでしょう」(ベテラン記者)

 新規参入があるとすれば、2011年に横浜ベイスターズの経営権を取得したDeNA以来となる。野球協約によれば、次年度の19年から球界に参入するには、今年11月末までにオーナー会議の承認を得なければならない(緊急は認める)。本気で球団を買収するつもりがあるのなら、7月半ばでの公表は「地固め」をするには丁度いいのかもしれない。過去、本当に球団が買収されたとき、すでに取引銀行を交えた大半の話はまとまっている。今回のロッテ球団の対応を見る限り、「不意打ちを食らった」ようであり、本当に下交渉はなかったのではないだろうか。
 しかし、その書き込みには気になる文言もあった。
<シーズンオフ後に球界へ提案するためのプランを作ります>
 球界を盛り上げるためのアイディアを持っているというわけだ。NPB関係者がこう続ける。
「本当に球界に参入したいのなら、プロ野球界に13番目の球団を作るよりも、既存のチームを買収したほうがいい。新潟、四国、静岡、沖縄など、まだ12球団がフランチャイズ化していない地方都市を本拠地にすればいいとする意見もありますが、こちらは厳しい。東京、大阪、名古屋、札幌、福岡への移動がたいへんです。かつて新潟がプロ野球参入の動きを見せましたが、名古屋、大阪への移動手段が制限されるため、諦めています。その点では既存の球団を買おうとする発想は間違っていません」

 スタートトゥデイがどんなプランを温めているのかは謎だが、地元愛は強いのは本当だ。まず、前澤社長は千葉県鎌ヶ谷市の出身で、本社を千葉市内に設けている。これはファッション業界では珍しいことで、千葉市内の幕張地区に住む社員には「幕張手当」を出している。本社を構えるだけではなく、社員が住所を移せば、彼らは住民税などの税金も地元に納めることになり、地元商店でも買い物をすることになるからで、同社関係者によれば、その手当は月額5万円とのこと。ちょっと信じがたい額ではあるが、「前澤社長はマリンスタジアムの命名権を取得する前の11年1月、個人的に施設運営基金に1億円を寄付しています。また、その16年12月からの命名権にしても、2度目の挑戦での取得でした」(ロッテ関係者)
 との情報も聞かれた。地元愛というか、地元のロッテ球団を愛している実業家でもあるようだ。

 ロッテグループは本社幹部の諸々で“揺れた時期”もあった。山室球団社長の「交渉のテーブルにも着かない」発言が本当なら、こうした危機を乗り越えてのプロ野球チーム経営継続の決意である。前澤社長の熱意は歓迎したいが、ロッテ球団との関係に亀裂が生じなければいいのだが…。(スポーツライター・飯山満)

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