この日は日曜日ということもありFICEはライブ2本まわし。1本目をお茶の水で終えて、2本目のアキバの会場にファンのみなさんとぞろぞろ徒歩で移動していた時のこと。神田明神の前を通りがかると鳥居の下になにやら不思議な物が!? それは格子に組んだ担ぎ棒の上に建造物的な物が設置された、一般的にいうところの「御神輿」に限りなく近い物。但し、御神輿は神が乗る輿であり、地域によって形状は違うが神殿を模した物が一般的。
でもそこにあった物は今までに見たことのない不思議な姿でした。担ぎ棒は通常の御神輿と何ら変わらない、でもその上の建造物は…神殿?? いや、ある意味神殿でしたよ。正面にはいきなり液晶ディスプレイ、そして側面や屋根を覆い尽くす漫画本、ゲームソフト、ノートパソコン、フィギュア…etc,ガチャポンやら真空管やらいわゆるアキバ的な物がとにかく盛り沢山にデコレーションされていて、なんとてっぺんにはロボが…しかも動いてるっっ!! 正面のディスプレイだってちゃんと映像流れてます、屋根に設置された防犯カメラが写す、神輿の花棒あたりの映像が(汗)
思わず足を止めて、ミーハー心丸出しで写メっていると「あと5分で出発するのでぜひ一緒に担いでください、FICEさん」て、え、まじっすか!? そんな名指しなんてされたらほんとに参加しちゃいますよ♪というわけで、まったくのただの通りすがりなのにちゃっかりと一緒に担いできちゃいました。
いやぁ〜実は自分(FICEの赤い方です)はむかし、鳥越神社(東京•台東区)の本社神輿を担いだことがあったりするので燃えました! 相方は初体験でちょっと不安そうだったけど絶対大丈夫と説得。何故ならこの不思議な神輿?の担ぎ手は1/3がメイドさんで1/3が一般男性(見物客やらFICEのファンやら)と、ほとんど素人。そのぶん残りの1/3を本職の皆様がしっかりサポート。神輿自体も建造物の中は空洞で、電気機器用のバッテリーのみなので、めちゃくちゃ軽量。ノリは子供神輿みたいなもんですね。これを鳥居から本殿までゆっくりゆっくり担ぎます。女性や初心者が大半なこともあり、激しく揉んだりしない平担ぎ。掛け声は…うーん、ちょっとバラバラだったかな(笑)
それでもなにげにしっかりと時間をかけた宮入で、本殿前での参拝、お祓い、江戸式の10拍の1本締めまで本格的でした。
この御神輿、あとで調べたら「アキバMIKOSHI」っていう物だったみたいです。アキバでメイドさんが観光案内をしている「秋葉原案内所」が中心になって有志を集い、地元の商店や企業も協力して発足した「アキバを担ごう会」が1年もかけて準備したそう。御神輿って伝統文化であり神事なのでこういう斬新なものは賛否両論あると思うけど、日本の三大祭のひとつ「神田祭」で有名な神田明神の古典行事とと新世代アキバ文化なんていう未知との遭遇的なコラボレーションの実現はひとえに「盛り上げていきたい」という気持ちあればこそ。
最近は酉の市起源発祥の鷲神社でもフィギュアで飾られた「萌え熊手」が売られている時代。気持ちが前向きであれば日本の神様はけっこう寛大です。こういうコラボ、これからもどんどん増えていく!?
最後に、アキバを担ごう会のみなさま、神田明神のみなさま、ただの通りすがりでメイドさんでもないのに参加させてくれてありがとうございましたぁ! めっちゃ楽しかったですぅ♪ちゃっかり集合写真にまで写っちゃって(汗)みなさまほんとおつかれまでしたぁ〜!
<プロフィール>
FICE(ファイス) 完全人型アンドロイド(2001年2月製造、FIRE(炎)+ICE(氷)=FICE)のアニメビジュアルパフォーマンスユニット。
アキバを中心にオリジナルCDを引っさげてパフォーマンス活動によって 人々の心の平和とどこからともなく現れる敵から街の平和を守ってます。近年では、ライブハウスでの活動がメインとなり、2007年は年間201本達成と活躍中。