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ハッシーの中央競馬新馬セレクション(7/6函館・7/6中京)

 先週の福島デビューの注目馬・ウォルフラムは、まずまずのスタートを切るとしばらく追っ付け通しでポジションを取りに行く。1コーナー辺りで隊列が決まり好位5番手の位置取り。道中は流れに乗るが、3コーナー辺りからペースが上がると追っ付け通しになりついていくのがやっと。それでもバテたわけではなく、伸びずバテずの競馬で12着。パドックでは全体的にまだ緩さがみられたが、それでも柔らかみのある歩様で周回していたので、善戦するのではと思ったが、やはり中身が伴っておらず厳しい結果となった。馬体のつくりや柔らかさは、上のクラスでも十分勝負になるので今後の成長に期待したい。所変わって中京デビューの注目馬・リラヴァティは、まずまずのスタートを切るとすぐに折り合いが付き流れに乗る。道中は集団が2つに分かれる展開となったが、折り合いを欠くことなく後方集団の先頭を走る。4コーナーからじわじわと先頭集団との差を詰めていき、直線に入って追われるとスッと反応し鋭く伸びる。坂を上り切ったところの勢いでは勝ったと思われたが、先頭集団にいた勝ち馬が併せのような形になるともうひと伸びを見せ、最後は脚色が同じになり差し切れず2着。レースセンスは良いがまだ非力な面があり、もう少しパワーが付いてくれば一気に差し切る脚が使えるようになってくるだろう。いずれにせよすぐに順番がくる能力の持ち主。

 今週の函館デビューの注目馬は、7月6日(土)函館5R芝1200m戦に出走予定のダンディーズムーン。馬名の由来は「暖+馬主名より+父名の一部」。牡、鹿毛、2011年2月20日生。栗東・中村均厩舎。父アドマイヤムーン、母アドマイヤダンサー、母父エルコンドルパサー。生産は新冠町・社台コーポレーション白老ファーム、馬主は田島大史氏。2012年北海道サマーセールにおいて1,050万円で落札された。近親には5連勝でジャパンカップダート(GI)を制したアロンダイトがおり、先週ピックアップしたウォフラムと同じく祖母のキャサリーンパーからなる名牝系の一族。本馬は頸がやや太く、骨太でしっかりとした馬体をしている。全体を見ると後駆よりも前駆の方が勝っており、掻き込みが強くパワフルな走りをしている。ゆえに長い距離よりも短い距離の方が合っており、適性距離は1200m〜マイルまでといったところか。悍性の強そうな顔立ちをしているが、短い距離を得意とする馬体と気性とのバランスが取れた1頭と言えよう。なお、鞍上には大野拓弥騎手を予定している。

 中京デビューの注目馬は、7月6日(土)中京5Rダート1400m戦に出走予定のローブデソワ。馬名の由来は「絹のドレス」。牝、栗毛、2011年4月11日生。栗東・今野貞一厩舎。父スペシャルウィーク、母ベルベットローブ、母父Gone West。生産は安平町・ノーザンファーム、馬主はシルク。クラブ法人・シルクホースクラブの募集馬で総額1600万円。半兄には2010年デイリー杯2歳S(GII)で2着に入り、現在はダートを主戦場として活躍しているアドマイヤサガス(父フジキセキ)や、ダートで3勝を挙げているチェスナットバロン(父フジキセキ)、ダートで2勝を挙げたアドマイヤマリン(父クロフネ)、芝で1勝を挙げているライジングゴールド(父ステイゴールド)がいる。デビューした兄弟はすべて勝ち上がっている堅実な母の仔。母系が強く出るようでダート馬に出る傾向にあり、本馬も例に洩れず繋ぎが立ち気味なことや、後駆より前駆の方が勝ったつくりはダート適性の高さをうかがわせる。ただ、まだ胸前が少し寂しいが、それでも堅実に走ってくる血統だけに今後の成長に期待したい。頸が太く短いことや、前駆が勝ったつくりからマイルくらいに適性がありそうだ。なお、鞍上には浜中俊騎手を予定している。

※出走予定競走には、馬の体調、抽選非当選により出走しない場合があります。

<プロフィール>
ハッシー
山梨県出身。北海道・浦河にある生産牧場での牧童経験を活かし、馬の適性を見極める。特技は寝わら上げ。本サイト毎週火曜日掲載の「ハッシーの地方競馬セレクション」、土曜掲載の「ハッシーのロックオン〜狙ったレースは逃さない!〜」も担当している。

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