中国・雲南(うんなん)省で行われた結婚式で、招待客が出されたワインでメタノール中毒を起こし、現場にいた5人が死亡したと海外ニュースサイト『South China Morning Post』が11月15日に報じた。同記事によると、11月7日、とあるカップルが同省で結婚式を挙げたが、式の最中、多くの招待客が嘔吐や視覚障害などの体調不良を訴えたという。体調不良を訴えた19人が病院に運ばれ、そのうちの5人が死亡した。
警察の捜査により、結婚式で出されたワインのメタノール含有量が安全基準をはるかに上回っていることが分かったそうだ。結婚式で出されたワインは新郎の父が同じ村の知り合いにお願いして発注したものだった。知り合いは純度95%の工業用のアルコールにワインを混ぜたものを提供していた。工業用のアルコールとワインを混ぜると、メタノールが発生し、メタノール中毒を引き起こす可能性があるという。メタノール中毒とは、メタノールが体に入ることで嘔吐や意識レベルの低下などを引き起こし、神経系を損傷する症状だ。
このニュースが世界に広がると、ネット上では「せっかくの祝いの場でこんなことが起こるなんて悲劇」「新郎新婦にとってトラウマになる。いい結婚生活が送れるか心配」「新郎の父も責任を感じているだろう。ワインを提供した知り合いは最低」「なぜ知り合いはワインに工業用のアルコールを入れたのか。安いワインを提供して儲けたかったのだろうか」などの声が挙がっていた。
海外では、結婚式の食事で起きたトラブルが他にもある。
イギリス・ノッティンガムシャー州で行われた結婚式で、粗悪な食事をケータリング会社のスタッフが酔っ払った状態で届けてトラブルになったと、海外ニュースサイト『THE Sun』が2018年2月に報じた。同記事によると、2017年3月に行われた結婚式で新郎新婦はケータリング会社に料理をお願いし、850ポンド(約12万円)を支払ったそうだ。
当日、ケータリング会社が料理を届けたが、乱雑に切られた野菜スティックやプラスチックの袋に入ったままのビスケット、ドーナツといった結婚式の場にふさわしくないものばかりだったという。ドーナツの袋には大手格安スーパーのラベルが貼られたままで、値段も付いていた。
新郎新婦はケータリング会社に費用を返金するよう求めたというが、2019年12月現在、返金されたかどうかは分かっていない。なお、粗悪な食べ物を届けたケータリング会社は、過去にも別の結婚式で、結婚式当日に料理を持ってこずにトラブルを起こしたそうだ。
結婚式は新郎新婦だけではなく、招待客にとっても二度とないめでたい時間になるはずだ。めでたい時間をつぶされたショックは相当なものだろう。死者が出て結婚式を台なしにされた当事者たちの心の傷は計り知れない。
記事内の引用について
Five die at Chinese wedding after drinking home-made wine containing industrial alcohol(South China Morning Post)
https://www.scmp.com/news/china/society/article/3037881/5-die-chinese-wedding-after-drinking-home-made-wine-containing
HERE CRUMBS THE BRIDE Wedding caterer blasted for charging £850 for buffet serving custard creams and Asda doughnuts(THE Sun)
https://www.thesun.co.uk/news/5678417/wedding-caterer-custard-creams-asda-doughnuts/