ナイロン100℃主宰で演出家であるケラは、岸田國士戯曲賞などを受賞しており、昨年には、演劇界での功績を認められ紫綬褒章を受章している人物だが、なんといってもお笑いファンに衝撃を与えたのは小林の抜擢だろう。彼が所属するお笑いコンビ・ラーメンズと言えば、後にお笑いブームをけん引することとなる番組『爆笑オンエアバトル』(NHK)や『完売劇場』(テレビ朝日)に出演し、そのシュールなコントで人気を集めた。その後は、舞台を中心に活動をしたものの、2009年以降は活動休止状態にある。
「小林は、2017年に事務所を移籍。自身の著作物を管理・運営する制作会社『スタジオコンテナ』所属となり、ラーメンズは、別会社でのユニットになったと噂されました。しかし、スタジオコンテナは、元の所属事務所であるトゥインクル・コーポレーションと同じ経営陣のため、何ら活動に支障ありません。相方の片桐仁はドラマやバラエティーで活躍する姿を目にすることはありますが、2人での活動はめったにありません。2016年に『小林賢太郎テレビ』(NHK BSプレミアム)で久々の共演を果たしたくらいです。片桐も小林も、それぞれのフィールドで頑張っているといったところでしょうか」(芸能ライター)
彼らと親交の深いお笑いコンビに挙げられるのがバナナマン(設楽統、日村勇紀)。同じ東京のコント界を背負ってきた2組であり、2001年にユニットライブ「genico」、おぎやはぎ(小木博明、矢作兼)と3組で「君の席」(2001、2002年)を開催している。彼らと親交の深い元芸人で放送作家のオークラ氏曰く、小林はもともとバナナマンのファンだったという。
「設楽は小林の先輩にあたる芸人。オークラさんが仲介して2人は出会いました。小林が単独ライブ用に劇場でネタをかけていると相談した際には、設楽が『新作を作れ』とアドバイスを送ったことがあります。その設楽の発言がキッカケで、ラーメンズの完全新作単独ライブが開催されることになったそうです。また、バナナマンとユニットを組んでコントをしていた頃は、小林もキャリアを積んでいたため、いい意味でバチバチにやりあっていたらしいですよ」(同上)
小林は個人の活動として、現在も作・演出・主演を務める舞台を行ったり、多くの書籍も発表したりと、お笑い芸人でありながら、違った角度で笑いを追求している。パラリンピックの閉会式をどのように演出するのか、今から楽しみだ。
記事内の引用について
小林賢太郎のしごと公式ホームページより https://kentarokobayashi.net/