彼の言葉によれば、「本名とは別に、趣味の一環でやっていた“ぼくりり”が、どんどん自分のすべてになっていって窮屈になっていった」と明かした。
そこで評価されたのが、極楽とんぼ・加藤浩次のMCだった。ぼくりりが引退について、「辞めたいけど辞められない人たちが世の中にいる。そういう人たちの代わりにってこともないですけど、自分がやってきたことを一撃で捨てることは、誰かの希望になれるんじゃないかな」と発言。この、一瞬、上から目線のコメントを、加藤は「かっこいいね!見ていて爽快感があるのよ。ガンガラガッシャーンてするのって爽快感ありますよ」と共感。すると、ぼくりりの表情が和らいでいったのである。
また、加藤は「生だから思ってること言っちゃいな、放送コードに引っかからない限りで」と、厳しさの中にも寛容さを見せていた。これに対して、ぼくりりは「今後も自由に、楽しく生きていきますので、皆さんもぜひそうしてみてください」とメッセージ。
他にもぼくりりは、加藤の聞き出し方がうまかったのか、「引退したらゲームをやります。『デトロイトビカムヒューマン』っていう2038年くらいのアンドロイドが自我を持ってしまった世界が舞台になっているゲームです」と熱弁するなど、無邪気にトークしていた。
ツイッターではファンと罵倒合戦を繰り広げ、炎上を繰り返してきたぼくりりだが、この日のSNS上を見る限り、「ぼくりりも楽しそう」「ぼくりりくんわりとまともに出てて...」「見た目普通…というかむしろおぼこい大学生」など好感を持つ者も多く、イメージもアップしたようだ。
さらに、最後に披露した名曲『人間辞職』にも、加藤は「人間はオワコンなんだよって鈍器で殴られた感じがある」と絶賛すると、ぼくりりも笑顔を見せていた。オンエア前、ファンは、加藤から何を言われるか戦々恐々としていたようだが、意外にも相性は良かったようだ。