「実は『マスカレード・ホテル』には大コケの懸念があるんです。木村が前回主演を務めた『検察側の罪人』は、助演に二宮和也という話題性があったのにも関わらず、興行収入は約29億円止まり。そこそこのヒットですが、圧倒的な話題性に比べて肩透かしを食ったという印象は否めません。また、『マスカレード・ホテル』の監督を務める鈴木雅之氏は、木村の主演映画『HERO』の2作品の監督も務めていますが、07年の第1作が興行収入約81.5億円だったのに対し、15年の2作目は約46.7億円。やはりそこそこのヒットでしたが、第1作目の約半分の数字というのはかなり痛手だったでしょう」(映画ライター)
そのため、今回のFODでの“キムタク祭り”でのテコ入れで、改めて役者・木村拓哉をアピールする方針なのだという。フジテレビの夕方のドラマ再放送枠「メディアミックスα」では12月中、『HERO』(フジテレビ系)を放送するほどの念の入れよう。暇つぶしにネットで映画やドラマを視聴する人が続出する長期休暇は、映画公開にうってつけのタイミングだったといえるだろう。
今回配信されているのは、『HERO』『HERO特別編』『HERO 第2期』『プライド』『エンジン』『CHANGE』『PRICELESS〜あるわけねぇだろ、んなもん!〜』の7作品となっている。
「その中でも特におすすめしたいのが、2008年に放送された『CHANGE』。木村演じる小学校教師がある日突然、総理大臣への道を駆け上がっていくという、一見リアリティのない作品ながら、政治家の駆け引きや、本当の意味で国民が求めるべきリーダー像が描かれ、評判となりました。また、最終回で木村が編集なしでワンカット22分30秒間喋り続けるシーンは、いまでも語り継がれるほどの名シーン。瞬間最高記録は31.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録し、伝説と化しています」(同)
果たしてこのテコ入れが成功し、『マスカレード・ホテル』のヒットはなるだろうか。注目したい。