ボーナストラックとして行われたのは8人タッグマッチ。素顔の4人とマスクマン4人による試合は、プロレスを知らない観客にとって非常にわかりやすい図式となっていた。夕方の試合で負傷した吉田和則も、負傷部分にテーピングを施して強行出場。だが若い長屋亮治がローンバトルを強いられ、コーナーから激を飛ばす他の三人。長屋が反撃ののろしを上げ、青コーナーサイドが一気に攻勢に出る。
最後は近藤が担ぎ上げて、トップロープよりも高い位置にいるスカイ・ソルジャーに対して豪快に決めた吉田のキダム式フランケンシュタイナー。リング内で決まったあまりの衝撃的な技に対して、観客は大きな歓声を上げる。時間こそ短いものだったが、プロレスに触れることができた観客は満足そうな表情。試合後に行われた吉田と銀河戦士シャリガンが行ったサイン会に大勢の人が集まった。
プロレスを見たことがない大勢の観客の前で試合を行う。聞こえはよいが、闘うレスラーにとってこれほど緊張するものはない。普段以上に失敗が許されない試合を行わなければならないのだ。だが、普段以上の底力を出し、観客を満足させることができればプロレスラーの勝ち。当日の観客のうち、次回の大会に足を運んでくれるファンができればそれ以上の喜びはない。
EAGLEを立ち上げ、現在は離脱し栃木エンターテイメントに所属している吉田であるが、自分の立ち上げた団体を見捨てることはできない。10月3日に行われる栃木エンターテイメントの興行は、自身のデビュー20周年を記念して行う大会。この日集まった観客に吉田の心は通じたのか。参戦した全選手の思いは通じたのか。その答えは10月3日に出るだろう。地域密着型団体に込められた思い、見知らぬ素振りをしてはいけないのかもしれない。
(Office S.A.D. 征木大智(まさき・だいち))
◆EAGLEプロレス・プロモーション特別大会
2010年8月28日(土)
会場:栃木・おやまサマーフェスティバル特設会場(観客1500人)
−夜の部(午後7時開始)−
<クッキング戦士クックマンによるお料理ショー>
<ボーナストラック 8人タッグマッチ 時間無制限1本勝負>
○吉田和則&近藤博之&鎌田大輔&長屋亮治
(9分35秒 片エビ固め)
銀河戦士シャリガン&超人勇者Gヴァリオン&イーグル・ソルジャー&●スカイ・ソルジャー
※キダム式フランケンシュタイナー
◆栃木エンターテイメント次回大会
2010年10月3日(日)開場12:30/開始13:00(予定)
会場:栃木・小山市文化センター小ホール(JR小山駅より徒歩7分)
※吉田和則デビュー20周年記念大会として行われる。
詳細はとちぎエンターテイメント公式サイトhttp://totigienter.okoshi-yasu.net/
またはtochi_pro@yahoo.co.jpまでお問い合わせ下さい。