マイクを持ってマウンドに向かった松井市長は、毎回恒例となっている爆笑挨拶。今年は「1億2千万のオリックスファンの皆さま(これもお約束)を代表して参りました。昨年までは大阪府知事として始球式をさせていただいたんですけど、今回は市長になりまして。市役所の前が御堂筋なので、オリックスファンのためにパレードを準備していますが、実現していません…今の話は録音しないようにしてください」と吉本ネタでスタンドの笑いを誘ってから始球式へ。
「ソフトボールしかやっていない」
と話す松井市長だが、今年もノーバウンドでストライク投球を披露すると、ファンから温かい拍手が送られた。登板後、インタビュースペースで囲み取材に応じた松井市長は、背番号を2025にした理由について、「大阪万博の開催(年)を意識した」ことを明らかにした上で、チームが最下位であることについて、「そうやねん。いつも秋になると『また来年』となってしまう。こうなったら2025年の万博の時に優勝してもらって」としながらも、チームへの期待は変わらないようで、「頑張ってほしいですね」とエールを送っている。
「選挙運動しかしていないので、練習する時間がなかった。球数制限があったから1球にしておきました」
松井市長のお約束となっている時事ネタは、インタビュースペースでも止まらず、高校野球ネタまで披露。2017年には、本拠地で開幕を迎えたこともあって、1年に2度始球式を務めているのだが、開幕の頃はあの森友学園問題がピークだった時期で、当時大阪府知事だった松井市長も渦中の一人とされていた。この時は「1億2千万人のファンのためにも期待したいところですが、これまでやれ御堂筋パレードが見たいとか、大阪のチームで日本シリーズを見たいとか期待しすぎました。今年は静かに見守りたい。選手の皆さんはファンの気持ちを忖度してください」と自虐ネタを披露。インタビュースペースでは開口一番、「連日、森友で疲れたわ」とボヤいていたが、知事から市長に立場が変わっても始球式を継続しているのは、オリックスが大阪の市民球団だということをしっかりと理解しているが故のこと。今後も松井市長の爆笑始球式に期待したい。
(どら増田)