本作は、コナリミサト氏による同名漫画が原作。空気を読みすぎるOL、大島凪(黒木)が会社を辞めて引っ越し、新たな人生をスタートさせるというストーリーだ。
作中では、凪の元同僚で嫌味ばかりを言う、いわゆるマウント女子の足立心が登場する。凪が会社にいたころ、凪に自分のミスや仕事を押し付け、「大島さんって女子アナみたい」と遠回しに凪の見た目をけなすシーンがあった。女性社員の織部鈴(藤本泉)や江口真央(大塚千弘)ら、そこそこオシャレで自分を引き立ててくれるような取り巻きを従える。さらに社内の人気者である凪の元カレ・我聞慎二(高橋一生)にすり寄るミーハーな一面も持ち合わせ、“マウント女子あるある”な性格を発揮している。
仲間内のグループLINEでは凪の悪口を言い合い、「私、絶対に大島さんみたいになりたくないわー」と発言。さらに、凪が退社した後は、大阪支社から東京支社に異動した美人で優秀な営業社員・市川円(唐田えりか)を標的にするなど、どこまでもマウントを取り続ける様子が描かれた。
一方で、社内ではサバサバ系女子の足立が、みんなに隠れて一人で婚活パーティーに足を運ぶというエピソードも。そこで退社した凪と再会し、またもやマウントを取ろうとするが、露出度の高い服装や、他人を肩書で判断する姿を「浅ましい」と凪に一刀両断され、大きな反響を呼んだ。
視聴者からは「一見サバサバしてる人に限って、婚活とかの場になると露出度高目な格好するんだよね〜」「誰かと一緒のときは姉御キャラ的な感じなのに、一人だと男に媚びる感じのキャラになるとこ、マウント女子あるあるだよね」「ごめんね〜!とか得意だよね?とか言いながら、弱気な人に仕事押し付ける上司と足立さんが完全に一致」「ママ友がまさに足立さん。常に自分が会話の中心にいたくて、こっちが話してても『わかる〜!私もさ〜』とか言って自分の話に持ってくヤツ。本当無理」などと“マウント女子あるあるエピソード”がネットで展開されている。
そんなマウント女子・足立を演じるのは、女優の瀧内公美だ。2014年の映画『グレイトフルデッド』では主演に大抜擢され、町中で孤独な人々を観察するという「孤独ウォッチング」を趣味とする孤独な女性、冴島ナミを演じた。2017年に主演を務めた映画『彼女の人生は間違いじゃない』では、東日本大震災後の福島で、平日は市役所に勤め、週末は東京でデリヘル嬢として働く主人公・金沢みゆきを演じ、第27回日本映画プロフェッショナル大賞で新人女優賞を受賞。2019年8月公開の映画『火口のふたり』では柄本佑とW主演を飾り、大胆な濡れ場シーンで大きな反響を呼んだ。
孤独な女性を演じることが多かった瀧内だが、本作では俗世的なマウント女子を見事に演じ、ファンを驚かせている。視聴者からは「『彼女の人生は間違いじゃない』に出てた女優さんか!雰囲気違うから全然わからなかった!」「足立さん、嫌な役なんだけど、どこか寂し気で闇を感じるんだよな〜。なんか憎めない」「足立さんの弱さとか、奥にある感情をそこはかとなく感じさせる演技が絶妙よね」などと絶賛する声が続出。今までの役柄とのギャップに驚き、繊細な演技を評価する声が集まっている。番組の公式twitterにも、リアルなマウント女子ながら足立さんの魅力にハマる視聴者からのコメントが寄せられている。
果たして、足立は今後もマウントを取り続けていくのだろうか。それとも、何か改心するきっかけがあり、凪や市川と和解するのだろうか。今後の展開に注目したい。