南信男球団社長が名古屋入りした。一部の目敏い報道陣に見つかり、同社長は「急いで話す必要もないんだけど」と、はぐらかしていたという。また同日午後、沢田正二・球団本部長もナゴヤ球場を訪れ(二軍戦)、吉竹春樹・二軍監督と“接触”していたことも判明した。
「南社長の名古屋入りの目的は、真弓監督と話をするためでした。電話ではなく、直接会って話をしなければならなかった点が怪しい」(関係者)
敵地・名古屋にまで出向いて、会談しなければならなかった理由とは−−。この時点では憶測にすぎないが、7月末のトレード期日に向け、『緊急補強』の最終的な確認がされたと思われる。
「補強ポイントがピッチャーなのか、バッターなのかの簡単な確認もされたのでは? 救援投手陣では左の川崎も一軍に合流し、小林宏も復調しつつあります。4番の新井が調子を崩しているので、二軍戦力を含め、現場の要望に適した選手を補強するための話し合いだったのでしょう」(前出・同)
先頃、アトランタブレーブスのフランク・レンGMが2Aで調整を続けている川上憲伸投手を指し、「日本の関係者が観に来ている」と“暴露”した。一部メディアがそのGM発言を報じると、阪神は「絶対にウチではありません!」と反論し、この時点で米視察は行っていない旨まで訴えたそうだ。その通りだとすれば、阪神が予定している『最終補強』は国内トレードではないだろうか。
「星野監督が『お茶会』(報道陣との懇親会)でバラしたんですが、昨年オフの段階で阪神とトレードを模索したそうです。楽天は左投手がだぶついています。藤原、佐竹、長谷部、片山、川井、松崎、辛島…。一軍にしっかり定着できているのは有銘くらい。阪神から一本釣りしたい選手がいたみたいな口ぶりでした」(報道陣の1人)
投手陣の頭数さえ揃わない今の楽天が『左投手放出』の話を蒸し返すとは思えない。
一般論として、シーズン中の緊急トレードは『戦力のピンポイント補強』であって、将来性や「ちょっと鍛え直せば…」と言った猶予は許されないものだ。仮に『緊急トレード先』が楽天だとして、星野監督もそれ相応の見返りは求めてくるだろう。先発投手を補充したいと言われても、阪神にもそんな余裕はない。
「巨人も『大村が(補強の)最後ではない』と言っています」(前出・同)
各球団のフロント要人の動きが慌ただしくなってきた。