後藤氏は公約に五輪招致を掲げている。都庁職員の昼休みを狙った演説では「五輪招致でこの不景気を一回リセットして、経済の発展をどんどん進めてもらいたい。その思いが伝わるようマラソンします。頑張って走りまーす!」と訴えた。職員はポカンとしていた。
ジョギングはかなりのハイペースだった。小・中学時代は陸上選手。出馬を決める前まではスタイル維持のため連日スポーツクラブで5〜6キロ走っていたから、足には自信があるという。
追走する報道陣を置き去りにし、庁舎まわりを1周する予定を2周。ひざ上約20センチの超ミニスカユニホームからは時折チラッと白いモノがのぞいた。何度もお尻に手をやり、パンツの食い込みを直しながら完走した。
走り終えたところで第2ゲリラ作戦に着手。
後藤氏陣営は、石原知事に2016年東京五輪を何としても実現してくれるよう、候補自ら都庁に乗り込んで直談判するプランを秘めていた。ところが、アポなし突撃だったため当然のように不発。知事不在で伝言すら拒否され、総合受付段階で門前払いされた。「都庁にいらしたら直接お願いしたかったが、約束していないのでしょうがない。みんながオリンピック実現を願っています」と報道陣を通じて呼びかけるにとどまった。
同陣営によると、事前に都選挙管理委員会からOKをもらっているプランで、知事と会えないことは想定の範囲内だったようだ。
後藤氏は日の丸カラーを選挙ポスターに採用しており、「知事のファン」と明言している。
きわどいユニホームは2日前にスポーツ用品店で上下セット約6000円で購入。純粋無所属を表す白を選んだ。試着したときはぴったりだったが、走ってみるとお尻のあたりが「ちょっときつかった」という。
お尻に食い込んだのは何だったのか? 後藤氏は選挙カーのなかで「ショートパンツ!」とミニスカをまくってみせた。下着ではなくスポーツ系のセーフなヤツというアピール。想定外の食い込みに悩まされたジョギング遊説をステップに、今度は当選枠に食い込んで一泡吹かせたいところだ。