おそらくは、一度ためしにテレビに出てみようと決心してのことだったのだろう。その“実験”後は、両者ともふさふさの状態が続いている。まず、一番びっくりしたのは、映像を確認した当の本人らだったのではないか。
そんないさぎよさもあってのことか、彼らは益々の活躍中だ。
まあ、書けないことをいくら書いても仕方がない。
本人不在の某有名外国人サッカー選手の部屋のテーブルの上に、エロ本が置かれていたことがあった。日本の出版社発行の“洋ピン”である。まさかあのお方がコンビニなどに自分で買いに行く可能性は皆無だから、周囲からの差し入れということで間違いなかろう。「お前の部屋はどうなんだ」と問われたらそれまでだし別にエロいのの一冊や二冊に何の問題もない。むしろその悪い差し入れを無造作にぽんとほおったままの豪快さに、ますます憧れてしまった人も多かっただろう。
いずれにせよ、取材の目的はまったく別の日本人選手だったのにいきなりカメラとレポーターが予定外の潜入をしたことが理由で捉えてしまったという、紛れもない局側の失態に、宿舎を探検していたそのレポーターもなすすべもなく話題に触らなかったのが印象的ではあった。
これも書けないほどでもないが、有名スポーツジャーナリストが、生の討論番組でキレまくって怒鳴り散らしていたのも印象が強かった。その後氏はその手の番組には絶対出ない。やっぱりイメージと違うし、本人も自分には合わない仕事なのだ、と自覚するに至ったのだろうか。
一方、NHKの若者討論番組で終始態度が悪いというか、若輩者を馬鹿にしきった不親切な対応が印象的だった有名ジャーナリストもいた。あまりにイメージ通りの悪役的進行ぶりと、それに反発する若者たちのバトルは完全に放送事故レベルであり笑えたが、エンディングに向けて、むしろこういう人ほど若者のことを真剣に考えてくれているのではないか、という空気が醸されるに至ったのも見ものであった。東京都のことにも、益々真剣に取り組んでいただきたいものである。
そういえば、〈夜のヒットスタジオ〉で演奏を間違え、「間違えました!」と頭を下げて演奏をやり直した元ツッパリ歌手がいた。しかし、今の歌番組ではそういうことは起こらないのは何故?
総じて、ホンモノのハプニングがたくさんあるくらいのほうが、テレビも余計面白いのではないか。皆に愛されるレベルのスターも、仕組まれたハプニングではなく、多くは巧まざるハプニングからこそ生まれる気もする。