これを晴らさずにはこの業界ででかい顔してリングサイドカメラマンをやっていられない。前回と違う点は、タッグマッチからシングルのタイトル戦になって無関係の選手がいないためにミスティコ1人に集中できること。タイトル戦なのでいきなりのハイスパートは考えにくい。序盤はオーソドックスな流れで勝負のポイントは15〜20分ぐらいと自分なりに展開を読んで試合に臨んだ。
今回使用するレンズは、リング上の攻防を撮影するメーンレンズをF2・8・24-70ミリ、もう1本のレンズはF2・8・14-24ミリ超広角のズームを選んだ。超広角を選んだ理由は、ドームに比べて両国国技館は場外が狭くなるため。ミスティコの場外への空中弾は24ミリではフレームに入りきらない。14-24ミリズームレンズでトライすることに決めた。このニコンレンズは、描写は単焦点をしのぐ非常に優秀なズームレンズだ。
試合前取材をしていると、ミスティコがメキシコでの試合で左ヒザを負傷しているという情報が入った。詳しいことは不明だが、1・4ドームで惨敗した“ちょい悪メヒコ”としては両者万全の状態で勝負したいところだ。ミスティコはCMLLのチャンピオンベルトを巻いて華麗に登場。よく見ると左の足を引きずっているではないか?
試合が始まるとそれなりに動いて場外ダイブも3回魅せ、12分1秒ラ・ミスティカでメフィストを仕留めた。だが、ミスティコ本来の動きとは程遠い。超広角ズームで場外ダイブをバッチリ撮ったが、今回の勝負はミスティコの状態を考慮して引き分けといったところか。次回は万全な状態のミスティコの華麗な空中殺法をキャッチするゼ!(写真部・ちょい悪メヒコ)