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丸山和也参議院議員インタビュー 「18、19歳が与党支持なんてつまらない国になったな」(1)

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提供:週刊実話

 参院選に続き今週末は東京都知事選が行われる。首都・東京での与野党激突だけに国政選挙並みの注目度だ。自民党員でありながら自由な立場で発言する“本誌ご意見番”丸山和也参議院議員に今の政局について話を聞いた!

 −−今回の都知事選は保守が分裂する一方で、野党は統一候補を擁立、三つ巴の構図になりましたね。
 有名人頼みの選挙はいかがなものか、という宇都宮さんの言うことは唯一、筋が通っていた。しかし、実際の選挙の勝敗となると、話は別だ。オレは前回の都知事選のとき、社民党の福島瑞穂に「勝ちたいなら一本化した方がいいよ」と言ったんだけど、彼女は「ウチも宇都宮さんを推薦しちゃったから…」なんて言っていた。前回は野党側が分裂して細川護熙さんも立候補したけど、宇都宮さんは降りることができなかった。今回は相手が鳥越さんだから引くことができた。元日弁連の会長だし、個人的に彼のことをよく知っているけど、苦渋の決断だったと思う。「宇都宮を立てて鳥越が降りろ」なんて意見もあったようだが、それでは勝敗は厳しい。

 −−与党側は分裂選挙で、陣営の引き締めに躍起になっているのがうかがえます。
 オレのところにも「都知事選における党紀の保持について」というファックスが都連から告示前に届いた。推薦候補に協力しろというのは分かるが、女房や子どもなど家族・親族が他の候補を応援しても除名処分の対象になり得るというんだよ。時代錯誤というか、はっきり言って憲法違反だな(笑)。夫婦といったって別人格だから、支持政党・候補が違う場合もいっぱいあるよ。宇都宮さんが立候補しないと表明する前のことだから、タイミングを考えれば、主として小池百合子を狙い撃ちにしたような文書だ。小池に入れるな、と言いたいのだろう。

 −−実務能力に優れた人がいいという世論もあって、自公は増田氏に決めたという印象でした。
 増田さんは従順な役人というイメージだね。経験豊富で政策にも明るいが、都政改革ということでは期待できないかもしれない。討論会で、小池から「都議会の言いなりになるのか、対決するのか」と嫌味な質問をされていたが、増田さんは「私は最初から対決するつもりはない。言い分をしっかり聞いてから決める」と優等生の答弁だった。
 岩手県知事と総務大臣をやっていた頃は地方分権を主張し、東京一極集中にかなり批判的だったが、その部分を貫けるのか問われている。『東京消滅』という本まで出していたしね。実際、選挙戦に入って、発言は「東京を元気にしながら地方のことも考えていく」とトーンダウンしている。人柄がよく出ているよ(笑)。ケンカを避ける人だよね。だから、基本的には力の強い方向に沿っていくことになるだろう。

 −−都知事選においては、自民党本部と都連はどちらが強いのでしょう。
 東京の場合、都連の立場が強くて、都連が決めたことを党本部が承認するということになっている。都連と本部がぶつかることはめったにない。
 前回、舛添が選ばれたときもそうだった。あのとき舛添を最初に推したのは公明党で、都連も候補者を探してはいたが、舛添は議会改革なんてやる気ないし、ただ威張りたいだけの男だからと分かっていたので公明に乗った。当時、自民党の幹事長は石破さんだったが、しぶしぶ舛添を認めた様子だった。都連の会合では自民党を除名された男だし、オレは反対だと言ったが、最終的に決まってしまった。それと、都連では会長の石原伸晃にいまひとつ力がないんだよ。本人もその状況に抵抗感がない。一応、みんなが立ててくれるし、神輿に乗っているのが気持ちいいのだろう。

 −−保守分裂で小池氏にどのくらいの票が流れるか。今回の都知事選のポイントはそこです。
 都議会にも小池支持がいるから、自ら離党して“小池党”を作るのではないかという見方もあった。でも、小池にとっては除名された方が人気アップになるから離党はしなかった。東京は浮動票が圧倒的に多い。自公の基礎票は3割程度だ。浮動票を小池と鳥越さんで分け合うとなると、全体を三等分することになるから混戦だ。増田さんはインパクトがないので、穏やかな選挙では強いかもしれないが混戦では厳しい。舛添が辞任したばかりのときは、次は実務型がいいという話だったが、小池も鳥越さんもテレビ出身。結局は今回もタレント合戦になってしまったな。

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