今回、取材した業界関係者は、バラエティを中心に各局の番組会議に参加する製作会社のスタッフ。まずはフジテレビの社員の印象を聞いてみた。
「フジの今の社員の印象は、とりあえず“いい人”が多いんですよね。付き合ってみると、物腰もやわらかく憎めない。みんな“おぼっちゃま”で争うことはないんです。よって芸能事務所などからの猛プッシュには簡単に言うことを聞いてしまう。この時点で企画はむちゃくちゃになる」
また、そんな“おぼっちゃま”たちの会議は独特だという。
「まず会議に目的がない。目的がないので異常に長い会議になる。昔のテレビ局の会議では多かったパターンですが、こんな状態の会議をやってるのは、今ではフジだけですね。さらに最悪なのが結局、案が浮かばないので、“○○局の○○みたいな番組で”と信じられない着地点で終わる。消極的です」
そんな会議を主導しているのは、おぼっちゃま社員ではなく、テレビ界の妖怪とも呼べる人物たちだという。
「昔のテレビ界には、何をやっているのかさっぱりわからないが、なぜだが会議に参加して、特に目立った案を出すわけでもないのに、高額なギャラをもらっているような人物がウロウロしていました。しかし、最近ではコスト削減のため、そのような人物は、ほぼ絶滅しています。しかし、そんな妖怪のような人物たちが今でもフジの会議にいるのが驚きです」
最後に、業界関係者に「フジの復活に必要なことは?」と質問すると、「とりあえず、お台場から引っ越してほしいですね。お台場で世間の流れから取り残されてしまったというのは、よく言われる話です。“遠い”“交通費が無駄”と社員ではないスタッフからは文句たらたら」とコメント。
番組の企画の前に、多くの問題をフジテレビは抱えているようだ。