1番人気が濃厚なオウケンブルースリにとって、前走・神戸新聞杯は叩き台の意味合いが強かったとはいえ、力試しの側面もあったはず。
一方で22キロ増と余裕あるつくりだった◎ロードアリエスは明確なひと叩きだった。それでいてオウケンとの差はわずか0秒3。約4カ月ぶりを使った上昇度を加味すれば逆転は十分に可能だ。
“TR仕様”だったその前走も不利な展開を克服しての5着だった。前半5Fが61秒3のスローで完全なヨーイドンの競馬。決め手のある差し、追い込み勢にとってはシメシメの展開のなか、アリエスは4角手前からスパート。舞台は直線に急坂が待ち構える阪神の外回り。終いバタバタの大惨敗まで考えられた。しかし、最後まで脚色は衰えず、結局、掲示板に載った先行勢はアリエスただ一頭。“捨てレース”にしてはできすぎだろう。
今回は「逃げ宣言」をしているアグネススターチが飛ばす淀みのない展開。例年、ダラダラペースで流れる菊だが、今年は極度のスローは考えにくい。さらに、絞れた効果と直線が平坦コースにかわることで最後の粘りはグッと増す。オウケンの鬼脚惜しくも届かず…が今年のシナリオだ。