「4月5日からの4日間、リハビリの専門医師の元に通院していました。ホークスには一軍から三軍までがあり、さらに故障者だけのリハビリ組も設けられています。松坂はその組からも外れ、一人で練習する日もありました。リハビリ組の中にいても、個別のスロー調整です」(球界関係者)
松坂は『4年16億円』ともいわれる超VIP待遇で日本球界に復帰した。
「先発投手としての出場に強いこだわりがあったものの、メジャー各球団はそうは見てくれませんでした。ホークスは『先発で使う』とはっきり伝えて交渉に入りました」(担当記者)
しかし、キャンプではバラバラになった投球フォームの修正だけとなり、オープン戦3試合に登板したものの、防御率は3点台後半。3月18日にインフルエンザB型と診断され、工藤公康監督の構想から外れた。
「工藤監督は万全でなくても開幕4戦目で先発させ、チャンスを与えるつもりでいました。インフルエンザでそれがかないませんでしたが、回復後、二軍で数試合投げさせてから一軍で使う予定でした」(同)
インフルエンザが治った後、すぐにキャッチボールを再開させたが、その後は“ナゾのノースロー調整”に入った。
「右肩周辺の疲れが出ていると球団側は説明していましたが…」(同)
出遅れた分を取り戻そうとして焦ったのだろうか。松坂は福岡市内の病院でMRI検査を受け、さらに、リハビリ専門医にまでかかっていたのである。
しかし、松坂の右腕はMRI検査で“異常”が発見されたわけではないという。先の球界関係者がこう説明する。
「松坂が福岡市内の病院でMRI検査を受けたのは、3月31日。肩周辺、肘のあたりに炎症は見当たらないとのことで、診断書には病名、治療に関する記述はありませんでした」
チーム内には「右腕がおかくしくなるほど投げてないだろ!?」なる声も出ていた。そうは言っても、当人が「おかしい」「痛い」と訴えている以上、何か異変が起きているに違いない。どうすればいいか模索し、4月5日にリハビリ専門医の元を訪ねたというわけだ。
「松坂が今、何をやっているかって? 福岡の西戸崎練習場内でバイクマシンをこいでいますよ。インフルエンザ感染以降、ボールを握っているよりマシンをこいでいる時間の方が長いのでは」(ベテラン記者)