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“超人”ハルク・ホーガンが約3年ぶりにWWE復帰!

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©2018 WWE, Inc. All Rights Reserved.ハルク・ホーガン

 世界最大のプロレス団体WWEは現地時間2日、サウジアラビア・リアドのキング・サウジ・ユニバーシティ・スタジアムでPPV『クラウン・ジュエル』を開催した。近年、WWEはイスラム圏の需要を掘り起こそうとしており、今回のPPVもその一環と言われている。

 オープニングでは、日本でもおなじみの“世界のスーパースター”ハルク・ホーガンがサプライズで登場。『リアル・アメリカン』の入場曲をバックに、ホーガンは真っ赤なバンダナにタンクトップ、黄色いサングラス姿でリングに上がった。

 ホーガンは来日時、新日本プロレスでスタン・ハンセンとのタッグで急成長。ハンセンが新日本から全日本に移籍した後は、ハンセンのウエスタン・ラリアットをアレンジしたアックスボンバーを必殺技に据え、新日本本隊(日本人側)の助っ人外国人としてアントニオ猪木とタッグを結成。映画『ロッキー3』に出演したこともあり、日本での人気が爆発。『イチバン!』の叫び声は当時流行した。現在でも日本の土産で『一番』Tシャツが見られるが、これはホーガンの影響である。

 そして、ホーガンの名とステータスを一気に押し上げたのが、1983年6月2日に蔵前国技館で開催された『第1回IWGP決勝リーグ戦』の優勝決定戦。対戦相手は師弟関係を築いていた猪木だった。この試合は今見返しても名勝負だった。ホーガンはグラウンドのレスリングや関節技を好んで使っていた。当時実況を務めていた古舘伊知郎氏は「生き写し」と表現していたが、言うまでもなく猪木の影響。また師匠が日本人の故・ヒロ・マツダ氏だったことも大きいと言われている。『猪木優勝』が確実視されていた中、この試合でホーガンはエプロンの猪木にアックスボンバーを放つと、猪木はセコンドの力を借りてリングに上がったものの、舌を出しながら失神して立ち上がれず。ホーガンのKO勝ちと判定された。

 当時のIWGPは他の格闘技の大会と同様、優勝賞金とともにベルトを与えるスタンスだったことから、ホーガンは第1回IWGP優勝者であっても、初代王者とはならなかった。タイトル化したのは1987年からで、猪木が初代王者となっている。しかし、ホーガンはIWGP優勝を機にWWF(現在のWWE)世界ヘビー級王座を奪取するなど、世界のスーパースターへの道を着実に歩み出し、新日本マットへの来日も激減した。

 新日本とWWFとの業務提携が終了したこともあり、ホーガンは1990年4月にWWF、全日本プロレス、新日本の3団体合同興行として行われた『日米レスリングサミット』東京ドーム大会まで来日できなかった。この大会ではかつての盟友スタン・ハンセンとシングルで対決し、ジャパニーズスタイルを披露。アックスボンバーでハンセンから初勝利を挙げている。

 その後、日本ではメガネスーパーが旗揚げしたSWSがWWFと業務提携したため、天龍源一郎氏との夢のタッグやシングル対決も実現している。一方、生前に「闘いたい」と公言していた故・ジャンボ鶴田氏とは対戦が実現しなかった。ホーガンはWWF世界ヘビー級王者のまま新日本に復帰したこともある。当時IWGPヘビー級王者だったグレート・ムタとの対決はドリームマッチだった。猪木との再戦をアピールしていたホーガンだが、実現はしなかった。ただ藤波辰爾とは再戦を行っている。

 WWFからWCWに移籍すると、同じくWWFから移籍したケビン・ナッシュ、スコット・ホールらが結成したnWoに参加。ホーガンのヒール転向は大きな反響を生んだが、新日本の蝶野正洋がWCWマット参戦時に合流したことから、新日本マットでもnWoブームが到来。後にムタも合流し、日米を股にかける世界的な人気ユニットとなった。その後、WCWがWWFに買収されると、ホーガンもnWoのボスとしてWWFに復帰。当時WWFのトップだったザ・ロックとの対決は話題となった。この試合に敗れたホーガンはnWoを追放され、元のリアルアメリカンスタイルに戻っている。

 WWEのビンス・マクマホン代表とはたびたび衝突を起こしているが、“元サヤ”に戻るのが半ばお約束になっている。WWEへの復帰と離脱を繰り返していたホーガンだが、2015年にホーガンが人種差別発言をしたとして、上場企業であるWWEはコンプライアンス上の問題からホーガンとの契約を解除。今回は実に3年ぶりのWWE復帰となった。

 ホーガンは「一つ俺に言わせてくれブラザー!WWEユニバースやハルカマニア(ホーガンのファンをさす)の前に立つことができて気分がいいぜ!今夜のホストになれるなんてな。ショーが今から始まるぞ」とぶち上げた。ホーガンは片手を耳に当てるおなじみのポーズで観客を煽ると、花火が打ち上がり、サウジアラビア公演が幕を開けた。今後、ホーガンはどのような形でWWEと関わっていくのか?また2014年以来となる来日はあるのか?今後も注目していきたい。

文 / どら増田
写真 / ©2018 WWE, Inc. All Rights Reserved.

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