本作は、青木祐子氏による同名小説が原作だ。石鹸メーカーの経理部で働く堅物OLの森若沙名子が、社内の不正を暴き解決していくというストーリーである。第1話では、新プロジェクトのチーフを務める営業部員の山田太陽(重岡大毅)が、プロジェクトの協力者である、デザイナーの曽根崎ミレイ(藤原紀香)と不倫をしているというウワサが流れ、彼がリサーチ費にとして提出したテーマパーク代も、プライベートな費用なのでは?と疑った森若が真相を突き止める――という展開となった。
しかし、重岡は不倫をしていたのではなく、仕事で忙しいミレイへの接待としてテーマパークへ行っただけだった。森若は今回のチケット代は“リサーチ費”ではなく“交際費”とすればいいと断言。森若が「これは経費で落ちます」とキッパリ宣言すると、営業部長の吉村晃広(角田晃広)が嫌味を言うが、森若は「みなさんが稼いできたお金を守るのが私の役目です」と冷静に一蹴した。視聴者からは「森若のズバズバいう感じがスッキリする!多部未華子滑舌いいし聞いてて気持ちがいいね」「森若さんの正義感強い堅物な感じが好きすぎる。ちょっと叱られてみたいかも」「変な根性論じゃなくて、あくまでもルールに従って解決していくのが粋だね」とドラマを評価する声が集まっている。
「本作が人気な理由は、主人公の森若のキャラクター性です。“空気”よりも“正義”を優先させる森若は、同時刻に放送している話題の金曜ドラマ『凪のお暇』(TBS系)の主人公、大島凪(黒木華)と真逆のヒロインと言えるでしょう。凪は空気を読み過ぎる性格ですが、森若は自分の信念に従って、言うべきことは物怖じせずに発言する堅物キャラです。同僚からのディナーのお誘いもキッパリ断り、苦手な社員とは上手に距離を取ります。
また、節約が生きがいの凪に対し、森若は「何事もイーブン(同等)に生きる」がモットーです。仕事を頑張ったら、それに見合う高いお肉を買い、DVDを借りて、ネイルをたしなむという充実した時間を過ごしています。凪とは対照的な“我が道を行く”ヒロインに、魅力を感じる人も多く、「『凪〜』と同時刻だけど、こっちのほうが好きだから、向こうは録画でこっちはリアタイで見る」「凪見るとイライラするし、こっちのヒロインのほうがカッコよくて推せる」という声も集まっています。今後、さらなる人気が期待できるドラマと言えるでしょう」(ドラマライター)
医療系ドラマが流行している現在、今まで焦点が当てられてこなかった「経理部」を舞台にした本作は、同業者の視聴者からの評判も上々だ。今後の展開に注目したい。