大ヒットした「STAR LIGHT」、「ガラスの十代」、「パラダイス銀河」の初期シングル3枚はいずれもASKAの作詞・作曲によるもの(「STAR LIGHT」のみASKA作詞、チャゲ&飛鳥作曲)。同ブログによると、新人アーティスト初のレコード大賞をもたらしたコラボレーションの陰には、ジャニー氏の存在があったという。音楽制作にコンピューターが導入された時代、いちはやくその真価に目を付けたCHAGE and ASKA(当時チャゲ&飛鳥)は、レコード会社移籍をきっかけに楽曲を量産し始める。
後に訪れるチャゲアス黄金期の萌芽を独自のアンテナでキャッチしていたジャニー氏。ある日、単身スタジオを訪れ、その場でシングル3曲を手掛けることが決まったという。自らタレントの発掘と育成に心血を注いだジャニー氏らしいエピソードだが、実は光GENJIとの間には後日談があったそうだ。
光GENJIデビュー30周年の2017年に再結成ツアーを行うため、集まったメンバー7人から楽曲制作を依頼されたASKA。さっそく7曲を書き上げたが、内海光司、佐藤アツヒロ以外のメンバーはすでにジャニーズ事務所を退所しており、「光GENJI」という名称の使用を巡ってジャニーズと折り合いがつかず再結成は立ち消えに。そのうちの1曲はASKAの新作となっているという。
日本列島に一大フィーバーをもたらした光GENJI。ローラースケートに熱狂した世代も今では40歳を超えている。もし再結成ツアーが実現していれば、往時を上回るセンセーションを巻き起こしたことは間違いない。
SNS上では、ジャニー氏とASKAという2人の天才の出会いに「光GENJIが時代をつかんだのは必然だった」、「光GENJIのメンバーが今でも同じ方向を向いていると分かってうれしい」、「再結成を実現してほしかった」など、改めて光GENJI再結成を惜しむ声が続出。しかし、生みの親であるジャニー氏が逝去したことで、その機会は限りなくゼロに近くなってしまった。
ASKAはブログの最後に「再び集まれるときのために、残りの楽曲は、ずっと残しておきます」と記している。復活劇といえば薬物禍から立ち直って武道館公演を果たしたのはASKAその人だが、ASKAの手がけた新曲を歌う7人を目にしたいと願うファンは多いはず。故人の遺志を継いで関係者が光GENJI再結成を実現してくれることを願うばかりだ。