村田氏は昨年の参議院議員選挙で171万もの票で圧勝した蓮舫大臣の夫で、地元からの出馬だっただけに、「トップ当選もありうる」と予想されていた。それだけに、民主にも落胆の色は隠せない。
「最初は『妻の力は借りたくない』と話していた村田氏でしたが、選挙戦の風向きが悪いと見るや一転、大臣を全面的に押し出してきたんですよ」と話すのは、永田町関係者。確かに告示直前の4月1日には村田氏のHP画像の目の部分だけ蓮舫氏の合成画像だったこともあった。また、選挙戦突入後も夫婦ツーショットのビラを配布したり、「私の夫です。よろしくお願いします」と蓮舫氏のステッカーまで貼り出すほどの力の入れよう。23日には中目黒駅前で応援演説にも駆り出されていた。
しかし、蓋を開けてみると定数36のところに42番目。得票数も1000票にも及ばなかった。前出の関係者は「昨年、蓮舫氏が大勝したときにマスコミの前にもっと出てきておくべきだったのに、村田氏はそれをやらなかった。171万票も妻が取ってるんだから、その有権者のウチの1%でも村田氏の選挙区で投票してくれたら十分に当選できると踏んだのでしょうが、甘かった。目黒区議選はだいたい当落ラインが1200から1300票と言われています。本当に政治を志していたのなら、去年の時点で名前を売っておかなきゃなりませんでしたね。夫婦ともに、おごりがあったんじゃないでしょうか」。
「蓮舫の夫というのが浸透していなかったのかな。民主党への批判は多少あるんでしょうけど」と敗戦の弁を述べた村田氏だが、こんなにも少ない得票数だと、「蓮舫」という名前がマイナスイメージのほうに振り切れたということか。民主アレルギーが浸透してしまっていたということか。