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名古屋市バスの運転手が終バスの運行を途中で勝手にやめて車庫に戻る

 なにかとトラブルが絶えない名古屋市バスで、またも不祥事が起きた。

 なんと、運転手が最終バスの運行を途中で勝手にやめて車庫に戻ったというのだ。

 名古屋市交通局によると、1月26日午後11時31分発の「地下鉄・原」発、「地下鉄・徳重」行きの最終バスに乗務した男性運転手(36)が、同11時45分頃、終点より約1キロ手前で、終点より2つ手前の停留所「熊の前北」で運行をやめて、車両の行き先を「回送」に変更し、車庫のある緑営業所に戻った。

 本来なら、「地下鉄・徳重」まで約1キロの区間の運行が残っており、終点より1つ手前の停留所「緑文化小劇場」に立ち寄らなかったのだ。「熊の前北」の1つ手前の停留所で乗客が降り、その時点で乗客はいなかった。

 運転手が通常より10分ほど早く車庫に戻ったため、不審に思った運行責任者が「早発(時刻表より早く運行)していないか」と問いただしたが、運転手は「早発はしていない」と答え、帰宅してしまった。

 念のため、運行責任者がドライブレコーダーを確認したところ、「熊の前北」〜「地下鉄・徳重」を運行していないことが判明した。

 緑営業所では直ちに代行バスを手配し、上記区間を時刻表より約20分遅れで運行したが、乗客はいなかった。

 聞き取りに対し、運転手は「車内に客がいなかった上、最終バスはいつも残りの停留所で新たな客が乗ってくることはないので、この日もいないと思った。早く帰宅したかった」と話しているという。

 交通局は「再発防止を図るため注意喚起を指示するとともに、当該乗務員については、厳正な処分を検討する」としている。

 バスの運転手が自己判断で途中で運行をやめて、営業所に戻るなど聞いたことがない。そもそも、路線バスは乗客がいなければ、運行しなくてもいいというものではなく、いなくても終点まで運行するのが責務で、ましてや終バスだ。

 交通局では約20分遅れで運行した代行バスで、乗客はいなかったとしているが、終点の1つ手前の停留所で待っていた乗客が実際にはいて、「なかなか来ないから」と立ち去ったかもしれない。

 同市バスでは、運転手のミスで始発が運行されなかったり、営業運転中に携帯電話を使用したり、乗客からの注意に腹を立てて、突然バスを放置し立ち去るなどの不祥事が相次いでいる。もっと、しっかり運転手への教育をしなければ、乗客も安心して乗っていられない。
(蔵元英二)

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