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ブラック企業対策のウヤムヤ

 ブラック企業対策を参院選挙の公約にすると明言していた自民党が、問題企業の公表とともに具体的な対策の発表を反故にしてしまった。
 「理由として、2年連続して『ブラック企業大賞』にノミネートされた飲食店チェーン『ワタミ』の前会長・渡邉美樹氏の参院選出馬との関係を言われても仕方がありません。ワタミグループの元社員が月に140時間の残業を強要され過労自殺した。この件は昨年2月労災認定されていますが、公約に具体策を明記すると、渡邉氏を公認できなくなりますからね」(社会部記者)

 ブラック企業大賞実行委員会がノミネートした他7社は以下の通り。『クロスカンパニー』、『東北大』、『王将フードサービス』、『ベネッセコーポレーション』、『東急ハンズ』、『西濃運輸』、ステーキの「食いしんぼう」を運営する『サン・チャレンジ』。
 「衣料品メーカー『クロスカンパニー』では'09年、入社1年目の女性社員が極度の過労・ストレスにより死亡した。この社員はいきなり都内店舗の店長に任命された揚げ句、売り上げを上司から追及され、計5万円以上も自社商品を購入していたといいます」(同)

 今回ノミネートされた企業以外にも、多くのブラック企業が存在することは間違いない。
 「長く不況が続き、学生の中にはブラックであることがわかっていながら、問題企業に飛び込む若者が少なくない。彼らは権利意識が希薄で、労基署に相談に行かない場合も多い。労基署は逮捕権まで認められ、国税局以上の権限がある。もっと若い人に労働者の権利について学校で教えることが必要ですよ」(ジャーナリスト・大谷昭宏氏)

 ウヤムヤにはできない。

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