するとRENAはホームリングのシュートボクシングが主催する7.6『Girls S-cup』TDCホール大会のスペシャルワンマッチになんとMMAルールで参戦すると発表。ブラジルのエレイン“パンテラ”リアルと対戦した。しかし、エレインが契約体重をオーバーしたこの試合で、RENAは大苦戦。結果は3-0で判定勝ちを収めたが、カンナとの再戦に不安を残した。
試合後、マイクを持ったRENAは「復帰戦、スカッと勝ちたかったですけど、初めて判定までいきました。明日から死に物狂いで練習して29日に向かっていきます!」と述べていたが、RENAにとっては課題が見つかり、カンナ戦に向けて収穫を得たようだ。
『RIZIN.11』のカード発表会見で、榊原信行RIZIN実行委員長は「ジョシカク(女子格闘技)の将来を左右する重要なカード」として、同カードをメインイベントにする意向を示していたが、このたび、正式にメインイベントで行うことが決定した。フジテレビ系列で全国中継も決定。今回も一部の試合を生中継する予定だ。大晦日の一戦を機にカンナの世間的な知名度は一気に増した。榊原委員長の名言“ハートウオーミング”交際を報じられた良き相方、“神童”那須川天心(今大会はロッタン戦のダメージが癒えず欠場)の存在もある。昨年の大晦日から、ジョシカクの風はカンナに吹き続けている。
「絶対に負けられない一戦。楽しんで頑張りたい」
カンナに意気込みを聞くと、“誰か”の大一番前と似たような発言が聞かれた。続けて「もう一回勝って、もっと上に行きたいですね」とさらなる高みを目指す考えを示した。本人は「そうですか?うれしいです」とおどけていたが、今年のカンナを見ていると、昨年には見られなかったオーラが感じられるようになった。RENAとは別の意味で「私もカンナちゃんみたいになりたい」という子供たちや学生が増えていると思う。女子のスポーツ競技において、若い同姓のファンを増やすことは競技人口の増加に繋がる。
榊原委員長が話していたように、そういう意味でもこの一戦は「ジョシカクの未来」を左右する大一番になるのは間違いない。勝敗も気になるが、観衆がどちらの選手を推すのかも重要なテーマになってくるだろう。
取材・文・写真 / どら増田