パ・リーグは首位から4位・ロッテまで、わずか3ゲーム差。日本ハムにとっては、黒星がかさめば、優勝はおろか、一気にCS(クライマックスシリーズ)進出圏外に落ちてしまいかねない状況となった。
同日、2軍で再調整中の斎藤佑樹投手(24)が、南三陸で行われたイースタン・リーグ、楽天戦に先発したものの、5回を投げて、7安打6失点と散々な投球内容だった。
斎藤は今季、栗山英樹新監督(51)から開幕投手に指名され、“ポスト・ダルビッシュ”の期待を懸けられ、ローテーションの柱として回った。しかし、シーズン中盤以降は不振に陥り、7月29日のオリックス戦では3回0/3を投げて、7安打6失点。6戦連続で勝ち星なしとなり、翌30日に出場選手登録を抹消された。斎藤にとっては、プロ入り以来、初の不調での2軍降格の屈辱を味わった。
降格後の8月4日、斎藤はフューチャーズとのイースタンチャレンジマッチ(鎌ヶ谷)に先発したが、6回6安打5失点とふがいない内容であった。昇格が懸かった11日のヤクルト戦(戸田)では、6回を4安打3失点と、いまひとつ。当初の予定では、2度の登板で1軍復帰の見込みだったが、1軍からお呼びが懸かることはなかった。そして、19日のKO降板。これで、斎藤の昇格は無期延期となった。2軍首脳陣は追試をする意向を明らかにしている。
1軍が首位を独走していれば話は別だが、首位陥落で投げてみないと分からない投手に、チャンスを与えるような余裕はなくなった。このまま、斎藤が2軍で結果を残せないようなら、昇格の目はなくなるだろう。
現在の斎藤の成績は17試合登板(98回1/3)、5勝7敗、防御率3.66。この不振から抜け出せないようなら、19試合登板(107回)、6勝6敗、防御率2.69の昨季成績を、すべての面で下回ることになりそうだ。
(落合一郎)