ゴダイゴは75年に結成されて『ガンダーラ』は7枚目のシングルだった。『西遊記』新規のひよっこのゴダイゴファンだが、熱い思いは誰よりも強かったと思う。ゴダイゴにハマった当時5年生だった私は、その年に行われたクラスのお楽しみ会では、ゴダイゴのコピーをやり、『モンキーマジック』の時には、手から出す蜘蛛の糸をクラッカーを解体して、自作で作ったりもした。英語の歌詞の『モンキーマジック』は、英語なんてまるでわからなかったので、耳で覚えた歌詞で歌いきってみせた。今に思うとメチャメチャな英語だったが、自分にとって良い思い出である。
それからゴダイゴのステージにも興味を持つようになったのだが、ドキュメンタリー映画『マジックカプセル』が公開することが決まり、母親に頼んで公開している日比谷映画へと連れて行ってもらった。映画に感動して何度もパンフレットを読み返していた。しかし私が中学生になった頃には、メンバーの脱退やヒット曲もあまり出なくなってしまい、次第にゴダイゴと距離を置くようになってしまった。そして85年にはゴダイゴは解散してしまった。
一度もゴダイゴの生のステージを観ることができなかったのは心残りだったが、99年に再結成することになった。これはコンサートが観れる可能性が出てきたと思い、気持ちは高ぶっていた。しかし現場に行くには足が遠のいてしまっていて、なかなか出向けないでいる自分がいた。2014年2月にようやくライブを観る決心をした。ゴダイゴが私の住む地元でコンサートをやることになったのだ。前売り券もしっかり購入して、コンサートの当日を待つばかりだったのだが、何とコンサート当日に絶対に外すことのできない仕事が入ってしまったのだ。泣く泣くコンサートは断念することになってしまった。仕事が終わって深夜近い時間に帰宅したのだが、その時に会場の前を通ってはみたものの、当たり前だが真っ暗だった。そこに張ってあったゴダイゴのポスターをしばらく眺めていたが、虚しさしか残らなかった。
ゴダイゴとは本当に縁が無かった数十年間だったが、2015年5月にようやく兆しが見えた瞬間が訪れた。イオンモール幕張新都心で、タケカワユキヒデのミニライブがあり、そこに出向くことにした。ゴダイゴではなくタケカワユキヒデのソロイベントではあったが、そこでは『ガンダーラ』『モンキーマジック』『カトマンズ』『ビューティフル・ネーム』『銀河鉄道999』とゴダイゴの往年の名曲を惜しげも無く披露してくれた。ゴダイゴに興味を持つキッカケとなった『モンキーマジック』を生で聞いた時には、子供時代の思い出が一気に蘇ってきた。
この日はタケカワユキヒデのソロだったが、現在もゴダイゴは活動をしているので、いつかはゴダイゴ全員が揃ったところを生で聞きに行きたいと思っている。
【ブレーメン大島】小学生の頃からアイドル現場に通い、高校時代は『夕やけニャンニャン』に素人ながらレギュラーで出演。同番組の「夕ニャン大相撲」では元レスリング部のテクニックを駆使して、暴れまわった。高校卒業後は芸人、プロレスのリングアナウンサー、放送作家として活動。現在は「プロのアイドルヲタク」としてアイドルをメインに取材するほか、かつて広島カープの応援団にも所属していたほどの熱狂的ファンとしての顔や、自称日本で唯一の盆踊りヲタとしての顔を持つことから、全国を飛び回る生活を送っている。最近、気になるアイドルはNMB48の三田麻央。