報道によると、韓国・ソウル市江南区の開業医A氏は、「先月、高校3年生の男子生徒2人に精管結紮(けっさつ)術を行った」と明かし、「連休には、このような問い合わせが数件ずつ入ってくる。普段は引き留めるが、今回は親と生徒本人の意志が固く手術した」と語った。京畿道城南市の開業医も、「先月には小学生の息子を持つ親から、避妊手術の問い合わせの電話が3件あった」と取材に答えたという。
さらに、高校1年生の息子を持つ50歳のハンさんは、「息子の彼女は性に開放的なのですごく心配」と漏らし、「息子に『コンドームをつけろ』と教えるのはあり得ないので、いっそ避妊手術にした方が安全だ」と手術に賛成だと語っていた。
精管結紮術は通称「パイプカット」で、男性の精子が通る精管を遮断する手術である。パイプカットを受けた男性は、精子のない精液を出す。復元手術を受けなければ、半永久的に避妊できる方法で、主にもう子供を作りたくないと希望する男性が受ける手術である。ただし、未成年男性がこの手術を受けるのは極めてまれな事例だと同メディアは報じた。
しかし、同記事によると、多くの泌尿器科医が「未成年者への避妊手術は望ましくない」と口をそろえたという。その原因は、復元手術の失敗率が10%と推定されているから。永久的な不妊になる危険性があるほか、精管を遮断した期間が長ければ長いほど、復元手術も難しくなるというのが医学界の定説だそう。前出の開業医A氏は、「このように、手術のリスクを説明しても、高3の受験期間などに一時的にパイプカットを望む人がいる」と話した。
その背景には、最近の若者の性文化が、より開放的なものに変わったことがあるという。同記事が示した国民健康保険公団の資料によると、1日平均1人の未成年女性が妊娠しているという。統計に出てこない違法中絶も合わせると、その数は少なくとも3〜4倍に達していると推定されるという。
韓国では、レイプや家庭内性暴力による妊娠、または妊婦の命に危険を及ぼす場合にしか中絶手術は認められていない。ただし、中絶を禁止する法律は形骸化しており、一般的に妊娠中絶は行われているという。
今回の記事に対し、韓国ネットユーザーからは「子供をペット扱いするな」「安全?逆にやり放題で性病にかかりやすいじゃない」「ありえないバカ親だな!まともに性教育もできない、自分が産んだ子供だろう?」と批判が殺到している。
子供の“やらかし”を予防するために、危険を伴うパイプカット手術をさせるのではなく、ちゃんとした正しい性教育を教え子供の“やらかし”を予防できればいいのだが。