GTAはアメリカのニューヨークにあるゲーム制作会社「Rockstar Games」が発売したコンピューターゲームのシリーズ。ゲームタイトルは直訳すると「自動車重窃盗」の意。与えられたストーリーに沿って犯罪行為をするゲームである。
GTA内の作品中に出てくる舞台は、ニューヨークがモデルの『リバティーシティ』、ロサンゼルス、ラスベガスなどがモデルの『ロスサントス』、マイアミがモデルの『バイスシティ』などの架空の都市。仮想現実の世界でストーリーに沿い、主人公であるプレイヤーが街中で人を殺害し、車両を盗んで走り回るなどの犯罪を繰り返す。架空または実在する部隊・人物などが登場するのが大きな特徴だ。
また、PCから家庭用ゲーム機のPSシリーズやXBOXシリーズ、携帯型ゲーム機のゲームボーイアドバンスやPSP版などから全11作品のソフトが発売されている。オフラインのストーリーモードがメインだが、最近ではオンラインのマルチモードにも力を入れている。2015年8月には全世界でシリーズ累計2億2,000万本以上の売り上げを記録した世界的な大ヒット作品だ。暴力や犯罪描写が多く、国によっては18禁のゲームとなっている。
イギリスでの少年は裁判で、GTAのセックスシーンを演じるために妹を強姦したと語っている。少年は両親がいない間に、6歳の妹を自宅の居間や寝室で襲ったという。彼はクリスマスの日を含め、何度も妹をレイプしたと語った。
少年はGTAでの性的行為の映像を見た後に最初のレイプを始めたと語った。少年は警察の取り調べに対し当初は罪を否定したが、後に罪を認めたという。
スウィンドン青少年裁判所では、母親が少年の手を握り涙を浮かべていたが、強姦が3件、少女に性行為をするよう促した1件の詳細が明らかになった。弁護士は、「同じような問題を抱えている青少年たちと一緒に仕事や社会奉仕をする機会を与え、二度と
犯罪を犯さないように矯正する」とした。少年は治療施設への入所(12ヶ月)が命じられた。
裁判官が「もう一度同じ犯罪を犯してしまった場合、あなたはどのような行動をしますか」と尋ねると、少年は「私は同じ犯罪は繰り返さないと思います。私はレイプが間違っていることと学びました」と答えたという。
全世界で大ヒットしているゲームの影響で起きた事件ということで、ネット上でも話題となっている。
「こんなんで影響される人間なら映画とかも駄目だろ」「悪いこと起きたら何でもゲームのせいにしてりゃいいから楽だよな」「GTAって恋人とセックスしたり売春婦を買ったりできるけど、そのへんの女をレイプするのはできない。あと子供は一人も出てこない。これがアメリカ的な倫理観なんだろうか」「ゲームの影響ではなくて育ちが悪かったとしか言いようがない。18禁を12歳にやらせるな」
このように、さまざまな意見が飛び交うこととなった。
少年が1年間の治療施設の生活で更生してくれることを願うばかりだ。