この番組は「イキのいいダンスパフォーマーナンバーワン」を決める番組で、全国から応募者を集める視聴者参加型番組である。渡辺とダンスには深いつながりがある。
「渡辺がブレイクしたきっかけは、ビヨンセの動きものまねですね。これをネタ番組のオーディションで披露したところ、今田耕司の目にとまり大抜擢されたそうです。若手芸人の場合、フリートークのスキルなどが磨かれていないので、テレビに出られたとしてもうまい結果を残せない場合も多い。しかし渡辺のネタは、音楽に合わせて動きを見せるシンプルなものですから、それがブレイクにつながったといえるでしょう」(放送作家)
さらに、渡辺はもともと日本語が得意ではなかったともいわれる。
「彼女は台湾人の母親と日本人の父親の間に生まれ、幼少期は台湾で過ごしていました。その後、両親の離婚にともない、日本の茨城県に移り住み母親と暮らします。母親は日本語がカタコトだったため、彼女もうまく日本語を話せなかったようですね。成績が悪かったのか高校へも進学できなかったそうです。そのため、よしもとクリエイティブ・エージェンシーのお笑い養成所であるNSCに入った時も、込み入った会話の場合はうまくしゃべれなかったようです。ただ、先輩芸人だったオリエンタルラジオの中田敦彦から『言葉ができなくてもお笑いはできる。長所を活かせ』といったアドバイスを受けて、動きに重点を置いて行きました」(前出・同)
まさに渡辺にとって、ダンスは「芸は身を助ける」結果となったのだろう。