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八百長でクビになった元力士がアントニオ猪木の元でプロレスデビュー!

 IGFプロレスリング・アントニオ猪木会長が、1月15日、会見を開き、大相撲元十両の霧の若(28=本名・岡本将之)が、2・17東京ドームシティホール大会でデビューすることを明らかにした。

 霧の若は一連の八百長問題で関与したと認定され、昨年4月に日本相撲協会から引退勧告を受けて、相撲界から去っていった。昨年4月28日には、同所でのIGFの興行に、千代白鵬、旭南海らとともに来場していた。八百長問題で処分を受けた元力士が、他のプロスポーツでデビューするのは、霧の若が初めてとなる。猪木会長は「(体が)もうひと絞りできればいい。寝技の素質がある。本当は12月にという話もあった」と好評価している。

 霧の若は熊本県出身で、99年3月に陸奥部屋に入門。長く幕下で伸び悩んだが、08年1月の初場所で新十両に昇進。現陸奥親方(元大関・霧島)が育てた初の関取となった。同年11月の九州場所では幕下に陥落したが、09年3月の春場所で再十両。同年9月の秋場所では最高位の十両4枚目まで昇進した。その後は10年7月の名古屋場所で再び幕下陥落。引退勧告を受けた際の昨年夏場所(技量審査場所)での番付(順席)は東幕下28枚目だった。十両在位は13場所、通算成績は310勝291敗。

 IGFには大麻取締法違反(所持)で逮捕され、協会を解雇された元幕内・若麒麟こと鈴川真一が所属しているが、霧の若は鈴川と同年齢で、99年3月の春場所でともに初土俵を踏んだ同期生である。

 ワケありでプロレス入りした鈴川もそうだが、霧の若も事情が事情だけに、デビューすれば、好奇の目にさらされることになる。必然的にファンやマスコミの目も厳しいものになるであろう。霧の若はまだ28歳と若く、“八百長力士”のレッテルを吹き飛ばすようなファイトを期待したいところだ。
(落合一郎)

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