9・27大阪府立体育会館大会のGHCヘビー級選手権で健介に屈してしまったノア。いの一番に奪還に名乗りを挙げ、健介を幾度となく襲撃したヨネが挑戦したものの、健介の牙城を崩すことはできなかった。
試合後、健介から次期挑戦者についてノア戦士に呼びかけがあったものの、その場で誰ひとりとして名乗り出る選手はいなかった。
このままでは、次期挑戦者が擁立できないまま、シリーズ開幕戦(5日、東京・後楽園ホール)を迎えることになる。しかし、そんな状況を打破すべく、ノアサイドはある男の名前を次期挑戦者に指名した。
仲田龍統括本部長は第1コンテンダーについて「秋山(準)選手がいるでしょ。実績も十分。前から(タイトル挑戦に)興味を示している」と語った。
確かに小橋建太がケガで戦線を離脱。森嶋猛、モハメド・ヨネは現王者・健介に敗れている。さらに、杉浦貴は総合格闘技イベント「戦極」でシャンジ・ヒベイロに敗れ、ダメージが心配される。この時点で挑戦者候補が三沢光晴、田上明、秋山に絞られてくる。この3人の中で秋山は、今年5月からタイトル戦線に興味を示している。それだけに、健介への挑戦を表明してもなんら不思議ではない。
ただ、一筋縄ではいかない事情がある。秋山はシリーズ最終戦(25日、日本武道館)で力皇猛と組み、GHCタッグ王者の齋藤彰俊&バイソン・スミスとタイトルマッチがすでに決定している。「現時点ではバイソンか秋山選手」(仲田本部長)と語るように、ここで敗れれば、健介とのタイトルマッチ挑戦権がスルリと逃げていってしまう可能性もある。
流出した至宝を取り戻すべく次期挑戦者に推挙された秋山。あとは本人の気持ち次第だが果たして。