三本の矢で強力関西勢に挑む堀厩舎。「カワカミプリンセスやスイープトウショウの強さは分かっているつもり。でも、うちのはみんな、競馬へいって一生懸命走ってくれるからね。楽しみはある」と堀師は大勢逆転に意欲を見せる。
筆頭格はジョリーダンス。前走の阪神牝馬Sでアグネスラズベリ、ディアデラノビアを撃破して初重賞制覇、6歳の今が旬だ。
「勝った後は在厩して調整。順調に乗り込んで、いい感じを保っている。馬に実が入って体つきがすごく良くなっているし、競馬を覚えて確実に末脚が繰り出せるようになった。本当に充実しているね。直前はもういつもの半マイルからの追い切りでいい」
マイルは<2301>、東京コースも4戦2勝、2着1回と実績があり、「力を出せる条件」とトレーナーは期待を寄せている。
ビーナスラインは高松宮記念4着以来の実戦。「2週前あたりは息遣いが物足りなかったが、1週前はハードにやって終いもしっかり。グンと上向いてきた。カイ食いがおう盛なので、加減せずにやれる。今度はマイルだから、馬体をシャープに絞った」
函館SS勝ちなどベストは5勝を挙げている1200mだけに、距離延長がカギになるが、「確かに未知数。でも、短いところだと牡馬混合だけど、今回は牝馬同士だからね。そのあたりの魅力はある。うまく終いを生かせれば」とこちらも脈ありの様子だ。
スプリングドリューは7歳の今年、福島牝馬Sを制した。堀師は「年はいっているが、痛めているところはない。前走は休み明けだったから、上積みという点ではこの馬が一番ある」と、老いてますます盛んという。
「平坦でチョイ差しのイメージがあったが、前走が強い競馬。馬がどっしりしてきた今なら、小回りの1800mより東京のマイルの方がいい気がするんだ」
今年、重賞2勝を含む13勝を挙げ、関東リーディングの5位につける絶好調厩舎から、目が離せない。